どのような使い方をすればいいのか、迷ってしまう日本語もあるもの。
「時を紡ぐ」の正しい使用方法を見ていきましょう。
「時を紡ぐ」とは?
「時を紡ぐ」とは?
この場合の「時を紡ぐ」の「時」は「とき」と読みます。
「時代、時の流れ、季節の移ろい」をあらわします。
いまこの時点でも流れている、時間の流れを表現しています。
また「紡ぐ」は「つむぐ」と読みます。
より集めて、大きなものに変えるというニュアンスが込められています。
もともと「紡ぐ」は紡績の場で、用いられていた言葉。
小さな繊維から1本の糸をつくる行程から生まれたものです。
そのため「時を紡ぐ」で、長い時間をかけながら集大成を迎えることをいいます。
「時を紡ぐ」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「時を紡ぐ」の使い方や使われ方、使うときの注意点
小説に出てきそうな、雰囲気のある表現が「時を紡ぐ」にあたります。
「紡ぐ」は細かい繊維をまとめて、糸をよいでいく行程を示すので、様々な出来事を絡み取りながら年数を重ねることを「時を紡ぐ」と呼んでいます。
「平安時代から時を紡いで」や「江戸時代から時を紡いで」と時代とあわせて使うことも多いです。
百年あるいは千年という長い時を指す言葉なので、昨日や今日、あるいは1年前などの短い期間をつなぐ時には使われません。
非常に長い時をあらわしたい時に、威風堂々と使用していきましょう。
「時を紡ぐ」を使った例文や文章
「時を紡ぐ」を使った例文や文章
・『こちらの柱は室町時代から、時を紡いできました』
・『千年の時を紡ぐ、立派なサクラの木です』
「時を紡ぐ」の類語や言い替え
「時を紡ぐ」の類語や言い替え
似ている用語に「時を刻む」があります。
「刻む」はにんじんを刻む、キャベツを刻むというように、細かくすること、または足跡を付けていくことをいいます。
少しずつ進んでいく、時間をあらわしています。
言い替えの表現に「歳月を経て」や「時空をこえて」があります。
まとめ
まとめ
「時を紡ぐ」を解説しました。
時間にまつわる表現の意味を知って、語彙力の向上に役立てていきましょう。