「虫けら扱い」の解説
「虫けら扱い」の解説
「虫けら扱い」の「虫けら」とは、虫を卑しめて言う言葉です。
そこから、何の役にも立たない人を「人じゃなく虫けらだ」という意味合いで卑しめる時にも使います。
つまり「虫けら」という言葉自体が、虫、人、どちらに対しても悪い意味となっています。
「扱い」とは他の言葉と複合して使われるのですが、その地位、その状態にある者として接するという意味になります。
つまり「虫けら扱い」とは、何の役にも立たない人間として接するということです。
人を「虫けら扱い」にすることは通常の感覚であれば失礼で悪いことになります。
また自分側が誰かから「虫けら扱い」されることは、非常に馬鹿にされているわけですし、怒りを感じることとなるでしょう。
「虫けら」という言葉は何も役に立たないという意味合いがありますが、実際「虫けら扱い」される人というのは、本当に「無能な人」というわけではありません。
むしろ逆で、誠実、お人好し、真面目、大人しいといった人が、いいように利用されてひどい目にあっているといった印象が強いのです。
「虫けら扱い」する人が、人でなしの悪人、「虫けら扱い」される人が善良な人といったイメージがあります。
「虫けら扱い」の使われ方
「虫けら扱い」の使われ方
「虫けら扱い」という言葉にいい意味はありませんので、この言葉が使われる場面というのは、怒り、悲しみを感じていたり、雰囲気が悪くなっていると考えられます。
例えば、上から目線で無礼な態度をとってきたり、馬鹿にされたり、雑に扱われたり、存在を大切にされないといった言動はすべて「虫けら扱い」という言葉で言い表すことが可能です。
以上のような目にあった際に「〇〇から虫けら扱いをされた」「〇〇は、人を虫けら扱いする」という風に使います。
このような言葉を言ったり、言われたりする時はすでに関係性や感情が悪化しているわけです。
面と向かって相手に「私を虫けら扱いするな」などと言うのは、我慢の限界を超えて抗議の声を上げているとも言えます。
また人を「虫けら扱いする」と言い表せば、相手に対するリスペクトがない、思いやりがない、自己中心的といった悪い性格をイメージさせます。
実際に「あの人は悪い人間だ」と言わなくても「あの人は人を虫けら扱いするタイプ」と表現すれば十分に、悪い人間性なのだろうと伝わるわけです。
「虫けら扱い」の例文
「虫けら扱い」の例文
「オーナーは日頃から横柄で、スタッフのことは虫けら扱いだったのですごく嫌われていた」
「上司に、これ以上、俺を虫けら扱いをするなら今までの暴言や仕打ちを世間に発表してやると言ったら絶句していた」
「あの陰湿な教師から、虫けら扱いされていたことを根に持っている卒業生は多い」
「あんな風に友人を虫けら扱いするような男は、結婚したらDV夫になるかもしれない」
「今まで人を虫けら扱いしておきながら、金を工面してくれとは自分勝手すぎるんじゃないか」
「夫から、虫けら扱いされることに耐えられず離婚して一人になったが、今はいい職場と仲間に恵まれて幸せだ」
「虫けら扱い」の類語・関連語
「虫けら扱い」の類語・関連語
「虫けら扱い」とは相手を役に立たない者として接するという意味になります。
その意味を汲み取って、同じような意味を表す言葉をいくつか紹介します。
「取るに足らない者として見る」
「どうでもいい扱い」
「利用して使い捨て」
「みそっかす扱い」
「くだらない人間として扱う」
「無能だと決めつける」
「虫けら扱い」の対義語
「虫けら扱い」の対義語
「虫けら扱い」とは逆の意味合いを持つ言葉を紹介します。
「重要人物」
「リスペクトがある」
「敬意を持って接する」
「丁寧な応対」
「優れている者として接する」
「下にも置かない」