ここでは「胸を借りるつもりで」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「胸を借りるつもりで」とは?
「胸を借りるつもりで」とは?
「胸を借りるつもりで」は、勝負になる行為において相手の方が明らかに格上だという場合に用いられます。
その相手に勝てないながらも健闘したいと考えていることの表現になり、「相手は強敵ですが、胸を借りるつもりで頑張ります」といった使い方になります。
つまり、最初からまず相手にならないと考えて使っているように見えますが、それでも健闘したい、あわよくばといった意味になるため、完全に及び腰という訳ではありません。
また、そのように表現する相手に敬意を払っていることになるので、そう使われた側も悪い気はしないものです。
主にスポーツの試合において、普通に考えて分が悪いと思う相手と対戦する際に用いられ、それ以外のシーンでもその相手と勝負という場面であれば使うことができる表現です。
「胸を借りるつもりで」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「胸を借りるつもりで」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「胸を借りるつもりで」は、相撲の稽古が元になっている表現です。
同競技の稽古では、格上の者が胸を出してそれに向かっていくという当たり稽古が行われており、そこからこのように使われるようになりました。
先のようにスポーツや何かの面で勝負になる場面で用いられる表現ですが、ビジネスシーンにおいてプレゼンで対決となるような時にも用いることができます。
その時にも、「あの会社には勝てそうにありませんが、胸を借りるつもりで頑張ります」のような使い方になり、この場合もあわよくばという気持ちを含んでいると考えていいでしょう。
つまり、最初から勝てないと諦めて使う表現ではなく、確かに分は悪いものの、その相手に負けないように頑張るという意気込みを表している表現だと解釈してください。
「胸を借りるつもりで」を使った例文
「胸を借りるつもりで」を使った例文
・『次の相手は昨年の優勝者ですが、胸を借りるつもりで挑みたいと思います』
・『条件的に厳しいながら、胸を借りるつもりでやるだけです』
「胸を借りるつもりで」の類語や言い替え
「胸を借りるつもりで」の類語や言い替え
・『胸を貸す』
逆に「貸す」とした表現になり、こちら側の方がその分野では上位者に該当するため、練習相手になってあげようといった使い方になります。
「少し胸を貸してあげようと思う」といったような用い方になり、その相手に成長して欲しいと思って使う表現です。
まとめ
まとめ
「胸を借りるつもりで」は、スポーツなどの勝負ごとにおいて普通に考えて分が悪いものの、健闘したいと思っているという表現になります。
あわよくばといった気持ちも含まれているので、決して諦めている訳ではなく、それだけの相手だというリスペクトから用いる表現になります。