ここでは「ご多用中とは存じますが」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「ご多用中とは存じますが」とは?
「ご多用中とは存じますが」とは?
「ご多用中とは存じますが」は、その相手が忙しいと思う中、何かを頼みたいという時に使います。
文章向けの表現で、「ご多用中とは存じますが、よろしくお願いいたします」のような用い方になり、忙しいとは分かっているが、何とかお願いしたいという気持ちを伝えることができます。
その相手が本当に忙しいと分かっていて使う場合だけでなく、ビジネスシーンにおける礼儀として用いることも少なくないのが実情で、そちらとして使う時にはいわゆる定型句と言える用い方になります。
つまり、何かをお願いする際の礼儀として使っていることになり、他社に何かをお願いする時にはその相手が本当に忙しいかどうかとは関係なく、そちらとして使っている場合もよく見られます。
特に年末や年度末になる時期には定番の表現とも言える表現です。
「ご多用中とは存じますが」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご多用中とは存じますが」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「ご多用中とは存じますが」に用いられている「多用」は、忙しくしている様子の表現です。
それに「ご」をつけて、主に他社や目上の人に対して使う形にしており、そうとは思いますがという解釈になります。
先のようにビジネスにおける定型句として使うことも多いので、このように使っておけば失礼になることはないと考えて構いませんが、失礼にならないのはあくまでこの表現自体で、お願いする内容によってはこのような表現は使うべきではない場合があります。
例えば、どう見積もっても1週間は掛かる内容を「ご多用中とは存じますが、3日後までにお願いします」などと使ってしまうと、忙しいと分かっていると言いながら、その納期は何だといったことになり、とても引き受けてもらえるとは思えません。
どうしてもそのようなお願いになる時にはこの表現は使うべきではなく、このような用い方はしないように注意してください。
「ご多用中とは存じますが」を使った例文
「ご多用中とは存じますが」を使った例文
・『ご多用中とは存じますが、何卒よろしくお願いいたします』
・『ご多用中とは存じますが、何とかお願いしたいと考えております』
「ご多用中とは存じますが」の類語や言い替え
「ご多用中とは存じますが」の類語や言い替え
・『ご多忙中とは存じますが』
この「ご多忙中」は、「ご多用中」と同じ意味になります。
そのため、言い替えに使うことができますが、「忙」の漢字が「亡」を彷彿させるため、その相手自身やその周辺で近く不幸があったような時には用いるべきではありません。
そんな時には「ご多用中」と言い替えるものですが、最初から「ご多用中とは存じますが」と使っておけばそのような心配はないため、この「ご多用中」の方で覚えておけばいいでしょう。
まとめ
まとめ
「ご多用中とは存じますが」は、忙しい中と分かった上での頼みごとになりますが、という意味で用いる表現になります。
ビジネスシーンでの定型句として使われることも多いので、本当に忙しいと分かっている場合でなくても問題なく用いることができますが、お願いする内容が無茶なものにならないように注意してください。