自分を卑下するような表現は、相手に物を頼む様な時にたまに使用されますが、「おこがましい」もそのような場面で使われることが多い言葉です。
今回はこの言葉について学んでみましょう。
「おこがましい」とは?
「おこがましい」とは?
「おこがましい」は、漢字も使って表記すると「烏滸がましい」となります。
元々は「みっともない」という意味で使われていたようですが、現代では主に「自分の立場をわきまえていない」という意味合いで使われます。
この言葉が使用されるのは、「人に物を頼む時」や「目上の人に意見や忠告する時」または「目下の相手を注意する時」の3つのケースが主に考えられます。
「おこがましい」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「おこがましい」の使い方や使われ方、使うときの注意点
さて、上記の3つのケースでの実際に考えられる使用例を見てみましょう。
まずは「人に物を頼む」ケースですが、「おこがましいお願いで申し訳ありませんが、アンケートに記入していただきたいと思います」のようなパターンが考えられます。
次の「目上の人に意見や忠告する」ケースでは、「おこがましい申し出かとは思いますが、その考えには問題があるのではないでしょうか」が該当するでしょう。
最後の「目下の相手を注意する」パターンとしては、「君の立場ではおこがましいにも程がある」などと用います。
ただ、相手を批判する場合に「おこがましい」を用いるのは、相手が目下であったとしてもかなり「強い批判」になるので、使用する場合は相当の注意が必要です。
また、明確に自分の立場が上の場合に「おこがましい」を使うと、皮肉として取られかねないこともあり、こちらの面での注意も必要でしょう。
「おこがましい」を使った例文や文章
「おこがましい」を使った例文や文章
それでは、上記の他に考えられる例文を挙げてみましょう。
・『我ながらおこがましい意見かとは思いますが、明日の天候が悪化することを考慮すべきではないでしょうか』
・『おこがましい頼みかとは思いますが、傘を貸していただけないでしょうか』
・『君の態度はおこがましいとしか言いようがない』
「おこがましい」の類語や言い替え
「おこがましい」の類語や言い替え
「おこがましい」に類する表現や言葉は幾つか考えられますが、代表的なものとしては、「差し出がましい」や「厚かましい」もしくは「ぶしつけ」などが挙げられます。
「差し出がましい」は「でしゃばった」、「厚かましい」は「図々しい」、「ぶしつけ」は「失礼」や「無礼」という意味があります。
まとめ
まとめ
「おこがましい」とは、「立場を考えない」という意味のある言葉です。
目上の人に対する「依頼」や「意見」または忠告の際に、表現を和らげるために用いる他、目下の者の無礼な態度をたしなめる場合にも使用されます。
基本的には「自分を下げる」ための言葉ですので、批判のために使用することは、相手が目下であってもできるだけ避けましょう。