使い方が難しい表現もあるものです。
「聞き及ばない」の適切な使い方と、類似表現を見ていきましょう。
「聞き及ばない」とは?
「聞き及ばない」とは?
聞き及ばないは「ききおよばない」と読みます。
「聞き及ぶ」の打消しとして用いられています。
もともと「聞き及ぶ」とは、以前から知っていることを指します。
そのため「聞き及ばない」の直訳は「前々から知らないこと」になります。
ただ「及ばない」は「〜する必要がない」という解釈もできるので「知らなくても良いこと」「わざわざ尋ねる必要がないこと」というニュアンスで使われています。
「聞き及ばない」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「聞き及ばない」の使い方や使われ方、使うときの注意点
聞くまでもないこと、スルーしても良いことを表現しているのが「聞き及ばない」にあたります。
耳を貸すほどの事柄ではない時に用いられています。
一方で「聞き及ばない」は少々辛辣な表現です。
ストレート過ぎてしまい、角の立つ言い方に聞こえてしまいます。
例えば取引先の方が気を利かせて、楽しい雑談で盛り上げてくれているのに、こちらの表現を持ち出してしまうと、凍り付いた空気になってしまうもの。
言わなくてもいいことは心の中にそっと秘めておき、言わなくてはいけない内容であれば、他の言い回しに直して用いていくといいでしょう。
言葉を武器にしていきましょう。
「聞き及ばない」を使った例文や文章
「聞き及ばない」を使った例文や文章
・『こちらの件は、聞き及ばない案件です』
・『聞き及ばない事柄だと思いますので、次に進めてください』
「聞き及ばない」の類語や言い替え
「聞き及ばない」の類語や言い替え
似ている言い方に「聞くに及ばない」があります。
聞くまでに及ばない、つまりわざわざ耳を傾けなくてもいい内容をいいます。
「聞くに及びません」とアレンジすることもでき、落ちついた雰囲気の会話文で用いられています。
このほか言い替えの表現に「優先度の高い内容から、お話ください」や「議題にあげる内容ではございませんので、次の事項に進めてください」があります。
まとめ
まとめ
「聞き及ばない」を解説しました。
正しい意味を知って、言葉の奥ゆきを広げていきましょう。