「代返」とは意味や使い方、類語や例文などを解説

「代返」の解説

「代返」の解説

「代返」「だいへん」と読みます。

意味は「大学の講義などで、出欠を取る時に、本人の代わりに他人が代わって返事すること」です。

主に大学で使われる言葉で、講義で教授が出欠確認の為に点呼を取るときに、本人に代わって他人が返事して、出席している様に装う行為のことです。

「代返」は不正行為に当たりますが、日本の大学では成績を付けるのに試験の成績だけではなく、出席日数を重んじる傾向があります。

例え試験の成績が悪くても、休まずに出席していれば卒業させてあげると明言する教授もいるのです。

学生は出席日数を稼ぐ為に、誰か自分に成りすましてもらい、返事する様になりました。

講義によっては100人以上の学生が受講しているので、教授は全員の名前と顔を覚えていられないこともあります。

ちょっと遊びに出かけたい、寝坊して講義に間に合わない場合、友達に頼んで返事だけして貰い、出席日数を稼ぐという行為が流行ったのです。

教授の中には「代返」を見破る為に、返事する時に1人ずつ立たせたり、手を挙げさせたりすることもあります。

「代返」を防ぐ為に、最初から人数分の紙片を配って名前を書かせて提出させたりします。

また、最近ではIT化が進み、点呼や記名ではなく、学生証をカードリーダーに読み込ませて出欠確認を取るというシステムを導入する大学も増えていて「代返」は難しくなってきています。

「代返」の使われ方

「代返」の使われ方

「代返」は、主に大学生が、講義の時に本人に成りすまして返事する時に使われる言葉です。

返事の仕方については以下の2つがあります。

1つ目は、本人が講義に出席しないで、その講義を取っていない人にお願いして完全に本人に成り代わって貰うという方法です。

こちらの場合、その時間に空いている友達や、後輩などに頼むことが多くなります。

完全に本人に成りすますので、顔を覚えていない教授ならば怪しまれません。

2つ目は、その講義に出席している友達に頼んで、友達の分と休んだ人の分を、2回返事して貰うという方法です。

こちらの場合、2度返事するので記憶力の良い教授にはバレてしまうこともあります。

その為に、学生は声を変えたり、自分の出席番号から離れて呼ばれる友達にお願いしたりなど、工夫をこらしています。

「代返」の例文

「代返」の例文

「代返」の例文を紹介します。

「今日の講義、代返よろしこ」
学生が、ある講義をサボりたい、休みたいと思った時に、友達に代わりに返事して欲しいとお願いする文章です。

「友達から代返を頼まれてドキドキしている」
自分が出席する講義で、友達の代わりと自分の分2回返事することになり、バレないかと緊張している様子を表しています。

「後輩に代返させてバイトに行った」
小遣いがなくて昼間にバイトを入れ、暇な後輩に対して講義に出席して返事する様に無理やり押しつけたことを表しています。

「代返したら教授にしっかりバレてしまった」
非常に記憶力の良い教授がいて、友達の代わりに出欠を取る時に返事したところ、「さっきも返事しましたね」と言われてしまったことを表しています。

「代返」の類語・言い換え表現・関連語

「代返」の類語・言い換え表現・関連語

「代返」の類語・言い換え表現・関連語を紹介します。

「替え玉(かえだま)」

「替え玉(かえだま)」

本人の代わりになること全般を言います。

「代返」の類語として使う場合、本人として講義に出席して返事することを表します。

「成りすまし(なりすまし)」

「成りすまし(なりすまし)」

こちらは、完全に他人を装って出席することもあれば、他人と自分の2回分返事することも含みます。

「代返」の英語

「代返」の英語

「代返」という言葉に当たる英語はありません。

そのまま直訳すると「ask somebody to answer the roll call for me(誰かに点呼の代わりを頼む)」になります。

その場で使う場合には、単に「He/she is cheating. (彼・彼女はずるしている)」の方が通じ易くなります。

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