本や書物に誤りがある場合、問題箇所についてアナウンスする必要があります。
今回の「一部訂正いたします」というフレーズも、それに関係するものであり、これより解説いたします。
「一部訂正いたします」とは?
「一部訂正いたします」とは?
「一部」とは、「全体の中の一定部分」という意味です。
概ね、数量的に半分よりは少ないものに対しての表現とされています。
また、「一部分」の場合は、「1つの部分」というという意味ですが、「一部」の場合には、一部分と同じ意味の場合もあれば、複数部分をまとめて「一部」としてしまうこともあり得ます。
尚、今回のフレーズでは、新聞などの数の単位である「部」における「1つの部」という意味ではありません。
一方で「訂正」は、「(言葉や文字または文章などの)間違いを直すこと」という意味であり、「いたします」とは、「する」の謙譲語「いたす」の連用形「いたし」に、丁寧表現の助動詞「ます」の終止形もしくは連体形が続いたものです。
よって、「ある部分の間違いを直します」という表現を謙譲表現にしたものが、この「一部訂正いたします」というフレーズになるわけです。
「一部訂正いたします」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「一部訂正いたします」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「訂正」は、基本的に「言語系の間違いを直すこと」に使われる言葉です。
よって、本や資料などの問題箇所を直す必要があった場合に、そのことを伝えるためのフレーズがこの「一部訂正いたします」という表現です。
会議などで使用される資料における間違いであれば、会議の冒頭や途中でこのフレーズが使用されることになります。
一方で本などにおいては、訂正箇所の説明が書かれた紙などが本に挟められたり、ウェブサイトなどで訂正箇所が公表されたりする際に、このフレーズが用いられます。
「どこを訂正するのか」はもちろん、「どのように訂正するのか」についても、このフレーズの前後で説明するのが通例です。
「一部訂正いたします」を使った例文や文章
「一部訂正いたします」を使った例文や文章
それでは、実際の使用例について挙げてみましょう。
・『大変申し訳ありませんが、お配りした資料について一部訂正いたします』
・『一部訂正いたしますこと、お詫び申し上げます』
「一部訂正いたします」の類語や言い換え
「一部訂正いたします」の類語や言い換え
「一部」の類語としては、「部分的に」や「一定部分」などが考えられます。
一方で、「訂正」については、「修正」や「手直し」などが代用表現となり得るでしょう。
また、「いたします」については、シンプルに「〜ます」の通常丁寧表現で構いません。
以上のことから、「部分的に修正します」や「ある部分を手直しします」が言い換え表現として挙げられます。
まとめ
まとめ
「一部訂正いたします」とは、主に言語に関する誤りを修正することを伝える際に用いられる丁寧なフレーズです。
また、「一部」とは、1つの部分という意味、つまり「一部分」と同義の場合もあれば、複数の部分をまとめて、半分より少ない数量について「一部」と表記する場合もあるので注意が必要です。