「望郷の念を募らせる」とは?使い方や言い換えや用例など徹底解釈

大人になると、堅い表現や古めかしい表現、言い換えれば文語調の表現を目にする機会も増えます。

今回の「望郷の念を募らせる」もその類のフレーズであり、これより解説いたします。

「望郷の念を募らせる」とは?

「望郷の念を募らせる」とは?

「望郷」「ぼうきょう」と読み、「故郷を懐かしく思いやること」です。

「望」が眺望に使われる際の意味と同じく、「遠くを見る」という意味であり、「郷」は単体で「故郷」「ふるさと」を意味します。

よって、「遠くから故郷を見ること」ということが、「遠く離れた故郷を思いやること」という意味として捉えられるのです。

また、「念」はそのまま「ねん」と読み、こちらは「常に心の中にある思い」の意味です。

最後の「募らせる」「つのらせる」と読みます。

こちらの意味は、「自然に(どんどん)増してくる」というもので、主に心情や感情などの高まりや強まりを表すのに使われます。

以上のことから、「故郷を懐かしむ思いがどんどん強くなる」という内容が、このフレーズの意味となります。

「望郷の念を募らせる」の使い方や使われ方、使うときの注意点

「望郷の念を募らせる」の使い方や使われ方、使うときの注意点

基本的に、手紙やメールの中、あるいは文芸作品の中で、「故郷を懐かしむ思いが高まる」という心中の説明や表現に使用されます。

例えば、故郷を離れてしばらく帰郷していない人が、「故郷を離れてもう何十年と過ぎましたが、若い頃は何とも思わなかったものの、最近は望郷の念を募らせるようになってきました」などと手紙やメールで使います。

「故郷が懐かしい」という強い思いを、かしこまった形で伝える際に、使われやすい表現と言えるでしょう。

「望郷の念を募らせる」を使った例文や文章

「望郷の念を募らせる」を使った例文や文章

それでは、この表現を実際に使用するような例文を他にも挙げてみましょう。

・『都会に出た人々は、望郷の念を募らせる自分に、ふと気付くことがある』
・『望郷の念を募らせるのはまだ早い』

「望郷の念を募らせる」の類語や言い換え

「望郷の念を募らせる」の類語や言い換え

「望郷」の類語に「郷愁」「きょうしゅう」という言葉があります。

「郷愁」は、「故郷を懐かしむ気持ち」ですから、問題なく代用語として使用可能です。

「念」については、先行する言葉に「気持ち」「思い」などが含まれていれば特に置き換える必要はありませんが、敢えて使うのであれば「思い」で構いません。

一方、「募らせる」については、既出の「(どんどん)強まる」「(どんどん)高まる」で言い換えましょう。

また「(心を)強く動かされる」という意味の「駆られる」「かられる」を用いる言い換えも考えられます。

以上のことから、このフレーズの言い換えとしては、「郷愁(の思い)に駆られる」「郷愁の思いが強まる」が候補となります。

まとめ

まとめ

「望郷の念を募らせる」とは、「遠く離れた故郷への思いがどんどん強まること」という意味です。

かなりかしこまった形式の表現ですので、会話ではなく文章の中で使用する表現と言えます。

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