みなさんは、「相談に乗っていただき」という言葉をご存じでしょうか。
この記事では、この言葉の意味や使い方、使う際の注意点、例文や言い換えについて、詳しく解説していきます。
「相談に乗っていただき」とは?
「相談に乗っていただき」とは?
「相談に乗って」は、「悩み事や困りごとについて、解決に向けて話し相手になること」という意味です。
前後の文脈によって、相手に乗ってもらうか自分が乗るかの流れが変わります。
「いただき」は、自分が主語となった言い方で、「もらって」という意味を丁寧にした言葉です。
つまり「相談に乗っていただき」は、相手に対し、「悩み事や困りごとについて、話し相手になってもらって」というニュアンスの言葉となります。
「相談に乗っていただき」の使い方や注意点
「相談に乗っていただき」の使い方や注意点
相手に「相談に乗ってもらう」ということは、相手に行動をしてもらうということになります。
ですから、相手に「お願いする立場」として、正しい敬語表現を用いて表現する必要があります。
「相談に乗って」の言い方自体に、敬語表現はありませんので、それ以降の言い回しで敬語表現を使わなければいけません。
「いただき」が正しい敬語表現であれば、「お願いする立場」としてのバランスが保てます。
注意点としては、この「いただき」です。
「いただき」は「もらう」という意味合いですから、「もらうのは自分」という観点から、「自分の行動を丁寧に表現している」と受け取られてしまう可能性があります。
では、どのように表現の工夫をすれば良いのでしょうか。
「相談に乗っていただき」の言い換え
「相談に乗っていただき」の言い換え
・『相談に乗ってくださり』
「くださり」は、「してくれて」という意味の尊敬語になります。
相手が相談に乗ってくれたことに対して、敬う言い方での表現となり、正しい日本語として使うことが出来ます。
「相談に乗ってくれたのは相手」ですから、相手の行動に対しての「してくれて」という言い方が相応しい言葉となるわけです。
「相談に乗っていただき」を使った例文
「相談に乗っていただき」を使った例文
「相談に乗っていただき」のニュアンスを使った例文から、言葉の意味合いを見ていきましょう。
・『スケジュールの件で、相談に乗っていただきたいです』
自分がしてほしいことを相手に伝える場面では、「いただきたい」を使うことが出来ます。
「いただき」は「もらう」という意味で、「もらう」のは自分です。
自分が達成したい願いを相手に伝えた言い方で、丁寧にへりくだった言い方として「いただき」を用いている表現になります。
・『先日は相談に乗ってくださり、本当にありがとうございました』
相手が「してくれたこと」に対して表現する場面では、「くださり」が相応しい言い方になります。
このように、相手の立場や状況を踏まえると、「相談に乗ってくれた」、つまり、「してくれた」のは相手になりますので、「くださり」を使うと良いことが分かります。
まとめ
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「相談に乗っていただき」は、自分の行動に対して伝える場面では用いることが出来ますが、相手の行動に対して伝えたい場面では、「相談に乗ってくださり」を用いたほうが良いことが分かりました。
「相談」は、ビジネスシーンをはじめ日常的にもよく見られる場面です。
相手の立場と状況に配慮して、言葉の選択が出来るように理解を深めておきましょう。