「余人をもって替えがたい」とは意味や使い方、類語や例文などを解説

「余人をもって替えがたい」の解説

「余人をもって替えがたい」の解説

「余人をもって替えがたい」「よじんをもってかえがたい」と読みます。

意味は「他の人に代わりにやらせる訳にいかないこと」です。

「余人を以てかえ難し」とも言い、その人にしかできないことで、その人の代わりとして他の人に任せる訳にはいかないことを言います。

その人に高い能力があり、他の人にはとても真似できない程で、その人がいなくなると大きな混乱が起きる程えあることを表します。

「余人」「当事者以外の人」「ある人以外の余っている人」という意味で、「よじん」または「よにん」と読みますが、「余人をもって替えがたい」の場合は「よじん」と読みます。

「もって」は漢字にすると「持って」ではなく「以て」と書き、「方法や手段を示す」という意味です。

「替えがたい」は、辞書には「代えがたい」とも表記されています。

「替える」「新しいものにする」という意味、「代える」「別のものに同じ役割をさせる」という意味ですので、どちらでも意味は通じるのです。

「余人をもって替えがたい」の使われ方

「余人をもって替えがたい」の使われ方

「余人をもって替えがたい」は、「その人にしかできない時」「その人しか考えられない時」「その人にしか成し得ない」と気に使われる言葉です。

最近では、東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長が、女性差別発言により進退問題に発展した時に、自民党の幹事長が「余人をもって替えがたい」と発言して注目されました。

硬い表現ですので年配の人が使うことが多く、若い人には理解されないこともあります。

ビジネスシーンでは比較的よく使われる表現で、会社が不祥事を起こして社長が代わる時などに使われることもあります。

ただし、あくまで比喩的、または主観的な表現であり、絶対に他の人にはできないと決まっている訳ではありません。

それほど重要な人材であり、人選が困難であるという意味で使われることが多くなります。

「余人をもって替えがたい」の例文

「余人をもって替えがたい」の例文

「余人をもって替えがたい」の例文を紹介します。

「この混乱をまとめるられるのは彼しかいないく、余人をもって替えがたい」 政局や組織などが混乱した状態をまとめられる人物は、彼以外には考えられないと言っています。

「わが社にとって彼は余人をもって替えがたい営業マンだ」
その人の営業成績が素晴らしく、会社にとってなくてはならない人材であることを表しています。

「彼ほどのリーダーシップを持つ人材は余人をもって替えがたい」
多くの人から慕われるリーダーシップを持っている人材で、他の人にはできないと言っています。

「余人をもって替えがたいプレイヤーだ」
スポーツで、その人の能力や技術が素晴らしく、その人以外の代表選手は考えられないことを表しています。

「余人をもって替えがたい」の類語・言い換え表現・関連語

「余人をもって替えがたい」の類語・言い換え表現・関連語

「余人をもって替えがたい」の類語・言い換え表現・関連語を紹介します。

「掛け替えのない(かえがえのない)」

「掛け替えのない(かえがえのない)」

他のものでは代用できない物や、大切で失いたくない人という意味です。

「替えのきかない(かえのきかない)」

「替えのきかない(かえのきかない)」

そのものの代わりになるものがない、代わりにする手段がないという意味です。

「余人をもって替えがたい」の英語

「余人をもって替えがたい」の英語

「余人をもって替えがたい」は非常に硬い表現で、英語で同じ意味の表現はありません。

似たような意味として“He/She can’t be replaced. (彼の代わりはいない)”という表現があります。

また、“Nobody can do like him/her. (誰も彼の様にはできない)”などは日本人が比較的言い易い表現です。

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