話している相手のことを表す言葉はたくさんありますが、その中でも「あなた様」というのはちょっと独特の表現と言っても良いでしょう。
それでは、「あなた様」の敬語表現に関して解説します。
「あなた様」の敬語での表現
「あなた様」の敬語での表現
「あなた様」自体が敬語としての機能を持っていますので、多くの場合はこのままでも敬語として機能するでしょう。
ただ、大げさな表現だと感じる方もいるので、最も適切なのは相手の名字を使って「田中様」というのが良いでしょう。
また、書き言葉の中で使われる場合には「貴殿」という言い方も良いでしょう。
「あなた様」を敬語で言い換えた場合の使用例
「あなた様」を敬語で言い換えた場合の使用例
「あなた様」を「田中様」と言い換えると、「こちらの商品は田中様によくお似合いです」のようになります。
また、「貴殿」で置き換えると、「貴殿にお世話になったことは忘れません」のような使用例が挙げられます。
「あなた様」の尊敬語
「あなた様」の尊敬語
「あなた様」自体が尊敬語なので、前述のように言い換えの言葉は存在しますが、「あなた様」をそのまま尊敬語にすることはできません。
「あなた様」の謙遜語
「あなた様」の謙遜語
「あなた様」とは、二人称を表す言葉です。
二人種には「君」、「あなた」、「おまえ」「貴様」など様々な言い方があります。
ただ、二人称自体の謙譲語というものは存在しません。
また、謙譲語を使った文章も通常は使われません。
しかし、今話している相手が行った、敬うべき第三者に対しての行動を表現する場合には二人称を使用した謙譲語というのもありえます。
たとえば「あなたが、高橋教授にお会いしたのはいつですか?」という表現は間違いではありません。
この場合「あなた様」に対応する言葉としては「あなた」になります。
まとめ
まとめ
「あなた様」という敬語表現は、他の敬語表現とは若干ニュアンスが違っています。
それは前述のように大げさな表現だと思われてしまい、結果的に失礼だと感じられるということもあれます。
したがって、使用するときには前後の文章にも気をつける必要があります。