「テコ入れ」とは、「相場の下落を大量の買い付けなどの人為的手段によって食い止めること」を意味する投資用語です。
さらに「テコ入れ」は、「調子の悪い状況に手を加えて改善すること」という一般的な意味も持っています。
また「テコ入れ」には、「人気が低迷した漫画・アニメなどの展開・コンセプトを見直して改善すること」や「視聴率が低下したテレビ番組の内容を見直す対策をすること」の意味合いもあります。
「テコ入れ」の解説
「テコ入れ」の解説
「テコ入れ」という言葉は「梃子(テコ)を用いて、より小さな力で重量のあるものを持ち上げること」に由来していて、「思い通りにいかない状況に手を加えて改善すること全般」を意味しています。
「テコ入れ」は経済の相場用語として、「株価・為替などが下落している時に、大量の買い付けなどをしてその下落を抑えること」の意味も持っています。
さらに「期待通りにいかない状況の改善策」の意味合いで、「テレビ・漫画・アニメの業界」でも使われています。
テレビ・漫画・アニメのジャンルにおける「テコ入れ」は、「人気が低迷しているコンテンツの内容・展開・構成・キャラクター(登場人物)を変えることで、人気を盛り返そうとする方策」を示しているのです。
「テコ入れ」の使われ方
「テコ入れ」の使われ方
「テコ入れ」という言葉の使われ方は、「株式・為替などの相場下落に際して、人為的手段を講じることでその下落を抑える」という意味で使われます。
また「テコ入れ」の使われ方として、「思い通りにいかない状況や期待に添わない事態に際して、その状況を打開するために手を加えること」の意味合いでも使われます。
テレビ・漫画・アニメのジャンルに関連する話題では、「視聴率が低迷したテレビ番組のキャスティング・内容・構成などを見直して改善すること」や「人気が下落した漫画・アニメの作品のストーリー・コンセプト・キャラ設定に手を加えて改善すること」といった意味合いで使われています。
「テコ入れ」の例文1
「テコ入れ」の例文1
「テコ入れ」の例文を紹介して、その意味を解説します。
「主力商品の売上がコロナ禍で急減したので、売上回復を図るためのテコ入れが必要になりました」
この例文は、「思い通りに主力商品が売れなくなった好ましくない状況に対して、その悪い状況を改善するための方策が必要であること」を意味しています。
このように「テコ入れ」という言葉は、「主力商品がコロナ禍で急に売れなくなるなどの、期待に添わない状況を改善するために手を加える場合」に使うことができるのです。
「テコ入れ」の例文2
「テコ入れ」の例文2
「テコ入れ」の例文を紹介して、その意味を解説します。
「シリアスなファンタジー漫画だったのに、唐突にお色気シーンを連発するテコ入れをしたことが逆効果になり、古くからのファンが離れました」
この例文は、「人気が落ちてきたシリアスなファンタジー漫画の人気を取り戻そうとして、今までなかったお色気シーンを多様する改善策を講じたところ、それが逆効果になってしまった」ということを意味しています。
このように「テコ入れ」という表現は、「人気が低迷したコンテンツに対して、コンセプト・ストーリー・キャラ設定などを変更して人気を取り戻そうとする場合」に使用することができます。
「テコ入れ」の類語・言い換え表現
「テコ入れ」の類語・言い換え表現
「テコ入れ」の類語・言い換え表現として、「バックアップ」「改善手段」「打開」を上げることができます。
「バックアップ」とは「不利になっている人・状況を応援して支えること」を意味していて、「改善手段」は「上手くいっていない状況を良くするための方法」を意味しています。
「打開」には、「苦境・逆境を打ち破って解決に導くこと」といった意味合いを持っています。
これらの類語・言い換え表現は、「思い通りにならない状況を改善すること・期待に添わない状況に手を加えること」を意味する「テコ入れ」と類似した意味を持っています。
「テコ入れ」の対義語
「テコ入れ」の対義語
「テコ入れ」の対義語として、「現状維持」「放置」「座視(ざし)」を上げることができます。
「テコ入れ」は「上手くいかない状況に手を加えて改善しようとすること」を意味していますが、「現状維持」や「放置」には「現在の状態が上手くいっていなくてもそのまま保つこと・放っておいてそのままにすること」という反対の意味があります。
「座視」は「何も手を加えずに、ただその状況・有様を見ていること」を示していて、「テコ入れ」とは反対の意味を持っています。