「ご承知のこととは存じますが」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

相手もわかっているとは思うけど念のために伝えておこうということは、ビジネスシーンではよくあります。

そのときに一言加えるとよいのが「ご承知のこととは存じますが」です。

ただ使う相手には注意が必要なので、よく把握しておくと失礼がありません。

「ご承知のこととは存じますが」とは?

「ご承知のこととは存じますが」とは?

まず「承知する」ですが聞いている、知っているという意味です。

「存じますが」「思いますが」の謙譲語です。

つまり、「知っているとは思いますが」ということを丁寧にした言いまわしです。

相手を敬って「知っているとは思います。

再度の確認たですみません」
といった気持ちが含まれています。

知っていることを何度も聞かれるのは失礼ですから、前もって断りを入れる表現です。

クッション言葉として使うと、相手にも嫌な印象を与えません。

「ご承知のこととは存じますが」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点

「ご承知のこととは存じますが」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点

既に知っているだろうことについて、もう一度聞いたり伝えたりする場合に使います。

言うまでもなく初めて伝える事象や人に対して使いません。

使う場面をよく確認する必要があります。

さらに大切なことは使う相手です。

「承知」「聞く」の謙譲語ですから、承知する人がへりくだっている状態です。

ですから立場が上の上司や取り引き先に使うと、相手を自分にへりくだらせることになるので相応しくありません。

対等な立場や社内の同僚などで使うのがおすすめです。

「ご承知のこととは存じますが」は捉え方によっては「もう知って今よね?」と相手には押しつけのニュアンスになります。

使う場面は「確実に聞いたであろうが念のため」というときか慎重に判断しましょう。

「ご承知のこととは存じますが」を使った例文

「ご承知のこととは存じますが」を使った例文

・『ご承知のこととは存じますが、明日の会議はA会議室に変更になっています』
会社の同僚に変更事案を再度伝えるときの表現です。

・『ご承知のこととは存じますが、私は先月結婚いたしました』
周囲に結婚の話はしてあるので知っているだろうけど、再度発表するときにも使えます。

「ご承知のこととは存じますが」の類語や言い替え

「ご承知のこととは存じますが」の類語や言い替え

「ご承知のこととは存じますが」は相手が自分へへりくだる表現なので、上司や取り引き先に使うのはは適切とは言えません。

では、立場が上の人に使いたいときにどう言い替えればよいでしょうか。

実は簡単なことで「ご存じかとは思いますが」で充分丁寧な敬語になります。

「ご存じ」は知っている、理解しているの尊敬語です。

上司や取り引き先相手でも問題ありません。

「思いますが」を敬語にすると「存しますが」ですが、これだと「存じる」が連続するので好ましくない言い回しです。

「ご存じかと思いますが」でシンプルなようで、スマートなビジネス敬語になります。

まとめ

まとめ

丁寧にしたつもりの「ご承知のこととは存じますが」ですが、実は「承知」「聞く」の謙譲語にあたるので目上の人には使うのはベターではありません。

間違って使われることが多いので注意が必要です。

「ご存じのこととは思いますが」「ご存じかと思いますが」は、簡素なイメージかもしれませんが、ビジネスシーンで使う敬語としては適しています。

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