「耳を揃える」とは意味や概要

「耳を揃える」の解説

「耳を揃える」の解説

「耳を揃える」という慣用句の言葉は、「(主に借金・料金などの)金額を不足なく用意すること」を意味しています。

「耳を揃える」の慣用句は現代でも使用されていますが、やや古風な言い回しになります。

「耳を揃える」という言い回しの語源は、江戸時代以前から使用されていた通貨の「大判・小判(おおばん・こばん)」と関連しています。

「耳」は頭部の中心から見て端っこの位置にあることから、「端(はし)」という意味合いを持っていて、「大判・小判の端」のことも「耳」と呼んでいました。

その意味合いから、「耳を揃える」という慣用句の語源は、「大判・小判の端をきちんと揃えること=お金(金額)をきちんと揃えて支払いなどをすること」にあるのです。

「耳を揃える」の使われ方

「耳を揃える」の使われ方

「耳を揃える」の使われ方は、「支払うべき金額の全額を取り揃えること」「借金・料金などの金額の全額を用意すること」を意味して使うという使われ方になります。

例えば、「半年も待って我慢してきましたが、耳を揃えて今まで滞納してきた家賃を支払ってください」「耳を揃えて水道光熱費の支払いを済ませてきました」のような例文で使うことができます。

「耳を揃える」の例文1

「耳を揃える」の例文1

「耳を揃える」の例文を紹介して、その意味を解説します。

「毎日のように借金返済を求める催促の電話がかかってきていたので、今日ようやく耳を揃えて借金を完済してきました」
「耳を揃える」を使ったこの例文は、「毎日のように借金返済を求める催促の電話がかかってきていたので、今日ようやく借金していた金額の全額を用意して完済してきました」ということを意味しています。

「耳を揃える」の例文2

「耳を揃える」の例文2

「耳を揃える」の例文2を紹介して、その意味を解説します。

「今まで何十万円もの飲食代をツケにしてきましたが、お店の経営もあるので今日こそは耳を揃えて支払いをしてもらいたいのです」
「耳を揃える」を使ったこの例文は、「今まで何十万円もの飲食代をツケにしてきましたが、お店の経営もあるので今日こそはツケにしてきた全額の支払いをしてもらいたいのです」ということを意味しています。

「耳を揃える」の類語・言い換え表現

「耳を揃える」の類語・言い換え表現

「耳を揃える」の類語・言い換え表現として、「金額を取り揃える・全額を用意する・金銭を不足なく用意する・全額を不足なく準備する」などがあります。

「耳を揃える」という慣用句は「近現代の紙幣が誕生する以前の大判・小判の端をきちんと揃えること」に語源を持っていて、「必要となる金銭を不足なく取り揃えること」を意味しています。

「耳を揃える」の表現には、「借金・使用料などで支払わなければならないお金の全額を、不足なく用意(準備)する」という意味合いがあるのです。

それらの意味合いから、「耳を揃える」と類似した意味を持っている類語・言い換え表現として、「金額を取り揃える・全額を用意する・金銭を不足なく用意する・全額を不足なく準備する」を挙げられます。

「耳を揃える」の英語表記

「耳を揃える」の英語表記

「耳を揃える」という慣用句を英語で表記すると、以下のようになります。

“(to pay off) in full”
(全額を支払う・すべての支払いをするの意味から、耳を揃える・耳を揃えて支払うを表しています。)

“(to pay back)all at one time”
(一度に全額を返済する・一気にすべてを返すの意味から、耳を揃える・耳を揃えて返済するを表しています。)

“(to pay back)in a lump sum”
(ひとかたまりの金額を返済する・全額を返すの意味から、耳を揃える・耳を揃えて返済するを表しています。)

“(to pay back)to the last penny”
(最後の1ペニーまで返済する・全額を返すの意味から、耳を揃える・耳を揃えて返済するを表しています。pennyはcentという米国の通貨単位に言い換えてもOKです。)

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