強い感情を表す表現は、日本語にも当然多く存在しています。
今回はそのような表現である、「感動を禁じ得ない」というフレーズについて解説いたします。
「感動を禁じ得ない」とは?
「感動を禁じ得ない」とは?
意味はほぼおわかりかとは思いますが、「感動」の定義についても明確にしておきましょう。
「感動」とは、「物事を深く感じて、心が動く、または動かされること」という意味になります。
一方「(を)禁じ得ない」は1つの句として成立しており、「〜(という感情)を抑えきれない」という意味です。
つまり「感情を抑えきれないほど感情が強い」あるいは「非常に感情が強い」という意味を表しているのです。
よって、「感動を禁じえない」とは、「とても感動している」や「感動を抑えきれない(ほど感動している)」という意味のフレーズになります。
「感動を禁じ得ない」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「感動を禁じ得ない」の使い方や使われ方、使うときの注意点
「強く感動していること」を表現するフレーズであると同時に、堅い表現(いわゆる文語表現)ですので、基本的には文章で使用される表現技法と言えます。
「主人公の生き様に感動を禁じ得ない」や「映画のラストシーンに感動を禁じ得ない」などと用います。
更に言えば、文章での使用向きというだけでなく、一般人向けというよりは「文章執筆のプロやかなり慣れている人」向けの表現と言って良いフレーズですから、安易な使用はかえって違和感を覚えさせる恐れもあるので注意しましょう。
「感動を禁じ得ない」を使った例文や文章
「感動を禁じ得ない」を使った例文や文章
それでは上記以外で考えられる使用例を以下に挙げてみましょう。
・『最後まで諦めない選手の姿勢に感動を禁じ得ない』
・『感動を禁じ得ないことは言うまでもない』
「感動を禁じ得ない」の言い換え表現
「感動を禁じ得ない」の言い換え表現
「感動を抑えきれない」や「非常に感動している」ということを表す表現ですので、この意味を出せるかどうかが言い換えのポイントとなります。
まずは、「感動を抑えきれない」という意味とほぼ同じ、「感動を隠せない」や「感動を隠しきれない」という表現が考えられます。
次に、「非常に感動する」という意味では、「忘れられないほど感動する」という意味の「感銘を受ける」や、「強く感動する」という意味の「心が震える」などによる代用もあり得るでしょう。
まとめ
まとめ
「感動を禁じ得ない」とは、「気持ちを抑えきれないほど感動する」や「非常に感動する」という意味のフレーズです。
かなり堅い表現ですので、文章表現を前提とするだけでなく、文章表現に長けた人向けの表現と言えるでしょう。