「村八分」とは仲間外れにすることです。
「村八分」の解説
「村八分」の解説
「村八分」とは、江戸時代以来、村落で行われていた制裁のことです。
規約違反をして村の秩序を乱した者、その家族に対して村人全員が絶交をするというものです。
しかし葬式と火災は例外ということから「八分」となっていると言われています。
現代の「村八分」とは、地域による特定の住人いじめ、仲間外れといった意味合いになります。
「村八分」の使われ方
「村八分」の使われ方
「村八分」は、昔は秩序を乱した者に対する私的制裁といった意味合いがありました。
現在においては「新参者のくせに生意気」「気に食わない」といった理由から仲間外れ、嫌がらせをするといった意味合いで使われています。
つまり「村八分にする」とは「ある住人をいじめている」という印象が強く、そのような風習が普通にある地域は「陰湿」「古い」「排他的」と言われることになるでしょう。
「村八分」の例文1
「村八分」の例文1
「町内会長から嫌われて村八分にされた、頭にきたから来年引っ越すことにした」
「村八分」とは、都会においても存在しています。
例えば古くから住んでいる住人が、新しくその地域に引っ越してきた住人に対して上から目線で接したり、いじめたりすることが現在の「村八分」と言えます。
道で会っても無視をする、もしくは嫌味を言ったりすることで良好な関係を作ることはできません。
例文のように引っ越すことが一番手っ取り早い解決方法と言えるでしょう。
「村八分」の例文2
「村八分」の例文2
「ボスママが子供を使って村八分みたいなことして、被害者のママが訴えると怒っているらしい」
ある集団において特定の人を排斥することを「村八分」と言うこともできます。
例えばママ友グループでトラブルが起こりますと子供が巻き添えになりやすいのです。
つまりボスママが自分の子を使って、他のママの子をいじめるといった構図です。
「村八分」の類語・言い換え表現
「村八分」の類語・言い換え表現
「村八分」と似た言葉をいくつか紹介します。
「干される」
「干される」
「干される」とは、集団の中から、除外されることです。
例えば仕事においては、仕事を与えてもらえない、プライベートにおいてはお誘いがかからない、必要としてもらえないといった状態のことです。
それまでの待遇と比べて明らかに「悪く」なりますので鈍感な人でも気がつきます。
「彼は、会長に意見したから、間違いなく干されると思う」「仕事ができるから干されるなんて、君の会社はおかしいんじゃないか」などと、使います。
「爪弾きにされる」
「爪弾きにされる」
「爪弾きにされる」とは、嫌われて排斥されること、仲間外れにされることを言います。
「馬鹿息子のせいで、我が家は村中から爪弾きにされることとなった」「良かれと思って意見を言ったら、みんなから爪弾きにされた」などと、使います。
「のけ者」
「のけ者」
「のけ者」とは、仲間に入れない者、仲間から外した者という意味です。
「自分に従わない者はのけ者にするなんて、随分と幼い人だ」「私はこの町に住んで10年以上、ずっとのけ者扱いです」などと、使います。
「迫害」
「迫害」
「迫害」とは、弱い立場にある者を、厳しく押さえつけて苦しめることを言います。
もともとの「村八分」の意味と同義とも言えるでしょう。
「あの家族は、何も悪くないのにずっと迫害されている」「自分の手下にならないならば迫害すると村人を脅している」「長い間、迫害を受け続けてきたが負けなかった」などと、使います。
「冷遇される」
「冷遇される」
「冷遇される」とは、冷淡な扱いをされたり侮辱を受けることです。
また人の態度、行動によって苦しめられるといった意味でもあります。
「ちょっと文句を言ったぐらいで、あんな風に冷遇されるなんて可哀そうだ」「彼は上司から勝手に恨まれて冷遇されることとなった」などと、使います。