「ガン見」の解説
「ガン見」の解説
「ガン見」は「がんみ」と読みます。
意味は「正面からまじまじと見ること」です。
視線をそらさずにじっと見たり、ぶしつけにジロジロ見ることを言います。
「ガン見」は「ガンガン見る」を略した言葉で、1990年代からはやった若者言葉です。
「ガンガン」は、「勢いが盛んで激しい様子」という意味で、「ガン見」でそれだけ集中してひたすら見つめるという意味を強調しているのです。
「ガンガン」の由来は、工事現場などで一生懸命肉体労働する時の様子を言葉に表した擬音語とされています。
肉体を酷使して必死で働く様子を「ガンガン働く」などと言い、ここから日常的に使われる様になりました。
「ガン見」は「チラ見」の関連語として作られた言葉で、「チラ見」は「チラチラ見ること」の略、「ちょっとだけ視線を送ること」「何度も視線を送っては戻しながら見ること」という意味です。
基本的に日本人は、人のことを「じーっと見つめる」「ジロジロと見る」という動作は失礼であると教わって来ています。
子供の頃は自分が興味のあることは周囲の雰囲気などお構いなしにじっと見つめるものですが、大人になるに連れてマナーが身に付き、「チラ見」で済ませる様になるのです。
しかし、自分が興味を持っていたり、ビックリして思わず気を取られてしまうな人や物に遭遇した時に、視線をピッタリと合わせて見つめてしまうこともあり、その様な状態を表す言葉として使われる様になりました
「ガン見」の使われ方
「ガン見」の使われ方
「ガン見」は、「じっと見つめること」を表す言葉で、「ガン見する」「ガン見される」など、助動詞を伴って使われることが多くなります。
使われるシーンとしては、「そこで見るはずのない物や、会えるはずのない人に出会い、驚いて見つめる場合」や、「誰かに自分が興味を持っていることを気づいて欲しくて意図的に見つめる場合」などがあります。
「ガン見」は「無遠慮にしっかり見る」というニュアンスが強く、本来はあまりじっと見るのは失礼であると分かっていることに対して使われます。
基本的にジロジロ見つめるだけで、同時に声をかけたり笑顔を浮かべたりすることはありません。
また、若者言葉ですので、ビジネスの場で上司や取引先などに使わない様にしましょう。
「ガン見」の例文
「ガン見」の例文
「ガン見」の例文を紹介します。
「駅でどストライクの人に出会って思わずガン見した」
駅で、その人の好みにピッタリの人に出会い、思わずぶしつけにジロジロ見てしまったことを表しています。
「嬉しくて叫んだら周りの人にガン見された」
嬉しいことがあり、街中で思わず叫んでしまったところ、周囲の人達が驚き、注目されてしまったことを表しています。
「冬なのに半袖短パンの人がいて思わずガン見した」
冬場に半袖に短パンというファッションの人がいて、思わず目で追ってしまったことを表しています。
「何だかガン見されている感じがする」
自分に好意を持っている人物がいて、遠くからじっと見つめられている様な気がすると言っています。
「ガン見」の類語・言い換え表現・関連語
「ガン見」の類語・言い換え表現・関連語
「ガン見」の類語・言い換え表現・関連語を紹介します。
「視線が釘付け(しせんがくぎづけ)」
「視線が釘付け(しせんがくぎづけ)」
視線が合ってしまい逸らせられない程相手に注目している状態を表す、比喩的表現です。
「凝視(ぎょうし)」
「凝視(ぎょうし)」
対象の物や人を、目をこらしてじっと見つめることを言います。
「ガン見」の英語
「ガン見」の英語
「ガン見」は英語にすると“I stared at him/her. (私は彼・彼女をじろじろ見た)”と言います。
「stare at」は「じっと見つめる」という意味です。