若者の間で生まれ幅広く使われるようになった言葉のひとつに「パニクる」があります。
この言葉は具体的にどのような意味で使われているのでしょうか。
今回は、「パニクる」の意味と類似表現について解説します。
「パニクる」とは?意味
「パニクる」とは?意味
「パニクる」とは、「パニックになる」という意味で使われる言葉です。
「パニクる」の概要
「パニクる」の概要
「パニクる」とは英語の「パニック(panic)」を日本語の動詞にした言葉です。
「突然恐怖に襲われる」「慌てふためく」という意味を持つ「パニック」は特に説明を加えなくてもそのまま意味が通じるほど定着し使われている英単語です。
「パニック」は同士ですが英語の動詞はそのままの形で同士として使われることはなく「パニックになる」などのように「する」「なる」などの言葉と組み合わせることで日本語の動詞として機能しています。
このようにもともと英語の動詞だった言葉が日本語と組み合わされて一般的な同士として使われるようになった言葉がさらに短縮し一語になることがあります。
このような言葉の変化を英語動詞の日本語動詞化といいます。
「パニクる」は「パニック」という言葉に日本語で同士に使われる末尾「る」を加えて一単語で日本語動詞化したものです。
意味はそのまま「混乱する」「慌てふためく」という意味で使われます。
このように英語の動詞がそのまま日本語動詞化する例は少なくありません。
有名なものとしては「mistake」が日本語動詞化した「ミスる」や「agitation」を日本語動詞化した「アジる」などが知られています。
動詞以外の英語が日本語化する例もあります。
「メモる」は「memo」という名刺を日本語動詞化し「メモを取る」という意味にした言葉で「デコる」は僧職を意味する「decoration」が元になっている動詞です。
このように英語がそのまま日本語の動詞に変化するケースは少なくありません。
なぜそのようなことが起きるのか理由は色々と考えられますが大きな理由として考えられるのが「英語の持つ微妙なニュアンスをそのまま表現として使いたい」という動機です。
「パニクる」という言葉が表しているのは英語の「パニック」と同じ状態です。
日本語でも同じような状態をあらわす「慌てる」や「混乱する」という言葉はありますが「パニック」とは微妙にニュアンスが異なります。
「パニック」の表す焦っていて周囲が見えなくなっているような雰囲気を一語で表すのにふさわしい日本語表現がないことからそのまま日本語化された「パニクる」が使われるようになったという経緯で誕生した表現です。
「パニクる」の言葉の使い方や使われ方
「パニクる」の言葉の使い方や使われ方
・『結婚式で突然スピーチを依頼されてパニクる』
・『準備なしでプレゼンしようとすればパニクるのも当然だ』
・『パニクる様子を見かねて助けに入った』
・『彼の説明はパニクるばかりで一向に伝わらない』
「パニクる」の類語や言いかえ
「パニクる」の類語や言いかえ
・テンパる
「焦りや不安で頭がいっぱいになり身動きがとれなくなること」を意味する言葉です。
語源は麻雀で上がりの一つ前の手牌を意味する「テンパイ」で「テンパイ状態になる」を略しています。
緊張してわけがわからなくなることを「あがる」といいますがテンパイが上がりの一つ前であることからあがる寸前の様子を指して「テンパる」と表現したという説が有力です。
まとめ
まとめ
「パニクる」は日常会話では一般的に使われる表現です。
英語単語がそのまま日本語化した言葉は他にもいろいろあります。
元の英単語の意味さえわかれば難しい言葉ではないので正しく理解しておきましょう。