「諸般の事情により」という表現法についての解説です。
「諸般の事情により」とは?意味
「諸般の事情により」とは?意味
「諸般の事情により」は、企業が用いる表現法の一つで、色々な事業によりという意味です。
なお、この表現は、相手側に対して、こちらのいろいろな事情について察してほしいという要望があります。
だから、詳しい事情については説明することなく、「諸般の事情」という表現で片付けているのがポイントです。
この表現を用いれば、詳しい事情を説明することなく、色々な事情があるので察してほしいと相手側に表現が可能になります。
ただ、この表現は企業の問題行動について「諸般の事情」とすると、説明できない問題行動を察してほしいという意味になるので場合によっては逆効果になる表現法です。
「諸般の事情により」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「諸般の事情により」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「諸般の事情により」は、ビジネスでは、企業側の色々な事情について、説明できない説明を省いてこちら側の事情を察してほしいとお願いをするために使用します。
よって注意すべく点は、この言葉、説明を放棄する言葉になるため、責任を取るべく問題について説明を放棄するというこの言葉を使用した場合、企業責任を放棄したとみなされるので注意です。
つまり、不具合のある製品なんかを「諸般の事情により販売を中止します」とした場合、なぜ不具合を隠したという問題が後から露見した場合、企業責任が問われるということです。
「諸般の事情により」を使った例文
「諸般の事情により」を使った例文
・『諸般の事情により、販売を休止いたします』
・『諸般の事情により、商品の入荷は未定です』
「諸般の事情により」の返答や返信例
「諸般の事情により」の返答や返信例
「諸般の事情により」についての返事は、相手側の言ういろいろな事情によりどうであるという部分に対して返事をします。
なので、「諸般の事情により販売休止いたします」であれば、「なぜ販売を取りやめるのか?」という疑問が返事になります。
なお、「諸般の事情により」について回答を求めて返事を記載したり口頭で述べても相手側が回答しないことがありますので、「諸般の事情により」は相手から回答が返ってこないことも想定すべきです。
まとめ
まとめ
「諸般の事情により」は、ビジネスにおいては、企業側のいろいろな事情によりどうであるという意味で企業の事情を察してほしいということの裏返しです。
なので、真実を知りたいと願い、真実を教えてほしいと言っても企業は真実を応えるかは未知数になります。
もっと言えば、この言葉、言いたくないことを覆い隠す手法としても用いるので、企業側が真実を公開しない限り、お客側で真実を追求していくなどをしていかない限り、相手企業は真実を隠し続ける可能性があるのです。
よって、この言葉は、企業においては真実を隠したりするための表現の一つだったりします。