「やけ食い」の解説
「やけ食い」の解説
「やけ食い」は「やけぐい」と読みます。
意味は「イライラして自制心を失い、たくさん食べてしまうこと」です。
「やけ」は、「ものごとが思い通りに進まずに、イライラしてどうにでもなれという気持ちになり、思慮なくふるまうこと」というとても長い意味を一言にした言葉です。
「やけ」は漢字で書くと「自棄」になりますが、元は「焼け」からきているという説があります。
諸説ありますが「火事で全財産を焼失してしまい、全ての気力が失せてしまう様子」「ものが焼けてしまうと急に性質が変わってしまうこと」「思い通りにならずに心が焼ける様にイライラすること」などです。
また「焼け」以外にも、思い通りにならなくて「嫌気がさす」という言葉が省略されて「やけ」になったという説もあります。
「やけ」は「やけ食い」以外にも「やけ酒」「やけ飲み」「やけくそ」などにも使われています。
いずれにしても、「思い通りにならずにイライラして、食べることで気持ちを見たそうすること」という意味で、「やけ食い」でその様な気持からたくさん食べてしまう行為を表します。
「やけ食い」をする心理として、仕事や人間関係でストレスが溜まってしまっているけれども、自分で解決する方法が見つからず、その代わりに食べることで満腹感を得て、気持ちを落ちつけようとするというものがあります。
また、「やけ食い」は癖になる人もいて、何かあるごとに「やけ食い」をして、体重が増えるのが嫌で後からわざと嘔吐するというケースもあります。
「やけ食い」の使われ方
「やけ食い」の使われ方
「やけ食い」は、辛いことや悲しいこと、悔しいことなど、ネガティブな気持ちになり、ストレスから大量に食べてしまう時に使われます。
例えば、「失恋した時」「仕事でミスして叱られた時」「大切な人とケンカした時」「競走で負けた時」などがあります。
負の感情から来る言葉ですので良い意味ではなく、プライベートな会話の時に使われます。
「やけ食い」は、「食う」という言葉が使われているので、ビジネスなど公式の場ではふさわしくない言葉です。
目上の人や取引先の人に対しては使わない方が良いでしょう。
「やけ食い」の例文
「やけ食い」の例文
「やけ食い」の例文を紹介します。
・「彼氏にフラれてやけ食いに走った」
彼氏にフラれてしまい、辛くてどうしようもなく、食べることで気を紛らわせている様子を表しています。
・「辛いダイエットしたのに全く痩せないので、イライラしてやけ食いしてしまった」
ダイエットのやり方が悪く効果が出なかったのですが、それまでの反動で大量に食べてしまったことを表しています。
・「優勝を逃したので悔しくて焼肉をやけ食いした」
優勝できると思って臨んだ試合に負けてしまい、悔しくて焼肉を食べて気分転換をしようとしています。
・「上司のせいで取引先に怒られたのに誰もかばってくれず、家に帰ってから一人でやけ食いした」
会社の人間関係が悪く、責任を部下になすりつける上司に不満を感じて、食べてストレスを発散させている様子表しています。
「やけ食い」の類語・言い換え表現・関連語
「やけ食い」の類語・言い換え表現・関連語
「やけ食い」の類語・言い換え表現・関連語を紹介します。
「暴飲暴食(ぼういんぼうしょく)」
「暴飲暴食(ぼういんぼうしょく)」
「度を越して食べたり飲んだりすること」という意味で、こちらもストレスが原因のことが多くなります。
「ドカ食い(どかぐい)」
「ドカ食い(どかぐい)」
「何かのきっかけで、一気にドカンと食べること」という意味です。
「やけ食い」の英語
「やけ食い」の英語
「やけ食い」は、英語の場合はシンプルに「stress eating(ストレスで食べる)」が使えます。
“Stress eating!(やけ食いだ!)”などと使えます。
その他にも俗語として“I’m going to pig out today. (今日はブタの様に食べまくるよ)”なども使えます。