「ご多用にもかかわらず」とは？ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「ご多用にもかかわらず」とは?

ビジネスにおけるメールや会話での使い方や敬語の使い方を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。

「ご多用にもかかわらず」とは?

「ご多用」とは「用事の多いこと」「忙しいこと」「多く使用すること」という意です。

元になる語句は「多用」でこれに接頭語「お(ご)」が付いて「ご多用」となります。

同じような語句に「ご多忙」があり、」ともに「忙しい」という意味の言葉です。

「ご多忙」は「仕事で忙しい」、「ご多用」は「公私共に忙しい」いったニュアンスの違いはありますが、ビジネスにおいての使い分けはありません。

ただし、結婚式や年賀状などでは「ご多用」が使用されます。

祝い事では「忙」という文字が嫌われるためです。

「ご多用にもかかわらず」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点

このフレーズは、相手に対して何かを依頼したりお願いして受けてもらった際に、そのお礼を言う場合にクッション言葉として使用します。

いきなり切り出しにくい場面では前置きとして使うと大変便利です。

また、相手が忙しいかどうかは特に気にせず使えます。

ただし、失礼にあたることもあります。

たとえば、明らかに忙しくない人に頻繁にこのフレーズを使うとくどく感じられることがあります。

また会社を退職して時間的な余裕ができた年配者に用いると嫌みに聞こえ、気を悪くすることも考えられますので注意しましょう。

「ご多用にもかかわらず」の正しい敬語表現

この言いまわしの「ご多用」は「多用」に敬語を表わす接頭辞がついたもので、「忙しい状態の時」という意になります。

この語句はいちおう敬語にはなりますが、敬語レベルが低いためこのフレーズだけでは目上の人に使用するのは憚られます。

目上の人に使える敬語にするには、このフレーズの後に続く文章を敬語表現にしてこのフレーズと組み合わせて使用する必要があります。

「ご多用にもかかわらず」を使った例文

この言いまわしを用いた例文を以下に紹介します。

・『ご多用にもかかわらず、ご回答ありがとうございました』
・『先日はご多用にもかかわらずお越しいただきありがとうございます』

「ご多用にもかかわらず」の類語や言い替え

この言いまわしの類語・言い替え例を以下に紹介します。

・『ご多忙にもかかわらず』
・『お忙しいところにもかかわらず』
・『ご多用のところ大変お手間を取らせますが～』
・『お忙しい最中、ご迷惑とは存じますが～』
「ご多用」と「ご多忙」はビジネスシーンにおいては同義ですが、祝い事では「ご多忙」は使えません。

また、「ご多用」は「お忙しい」にも言い替えできます。

まとめ

この言いまわしはとても便利で使いやすいフレーズです。

言い表わし方も多々あり、色々な場面で使ってみて使い慣れてください。