「ご対応いたしかねます」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

この記事では、ビジネスシーンでしばしば使われる表現の「ご対応いたしかねます」について、その意味や使い方や敬語表現を徹底解説します。

「ご対応いたしかねます」とは?

「ご対応いたしかねます」とは?

「ご対応いたしかねます」の表現を、言葉毎に分解し、少し詳しく説明します。

最初の「ご対応」は言うまでもなく「周囲の状況などに合わせて事をすること」を意味する「対応」に敬意を示す接頭辞の「ご」が付けられた言葉です。

次の「いたし」は助動詞の「する」の謙譲語の「いたす」の連用形で、「ご~いたす」で敬語表現を構成しています。

また「かねます」「~することがむずかしい」との意味の動詞の「かねる」に丁寧語の「ます」が付けられたものです。

従って、「ご対応いたしかねます」とは、「対応することが出来ない」との意味の丁寧な敬語表現となります。

「ご対応いたしかねます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点

「ご対応いたしかねます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点

「ご対応いたしかねます」は敬語表現なので、上司や取引先の方や顧客から、何かの依頼や要望を受けた場合に、それが無理で、断る際の丁重な表現として使われます。

面と向かっての会話や電話やメール等、いずれのケースでも使われます。

使われるシチュエーションとしては、例えば取引先や顧客から購入を前提にして問い合わせや注文をもらったものの、その製品がすでに生産中止で対応できない場合に「申し訳ございませんが、その製品はすでに生産中止のため、ご対応いたしかねます」等と使われます。

また、上司から仕事の依頼があったものの、緊急の仕事が多数あり、とても要望の仕事を挟むことが出来ないこともあります。

そんな時には、「仕事が立て込んでいて、今はご対応いたしかねます」と断らざるを得ない場合に使われます。

さらに、取引先から納期の短縮要望を受けたものの、それが無理な場合にも返答として使われます。

後者の二つの事例では、単に「ご対応いたしかねます」との返答だけではなく、いつなら手が空いて仕事が受けられるのか、また希望納期には対応出来なくても、どの程度なら納期短縮が可能か等を添えて返答するのが、親切でビジネスマナーに適っていると言えるでしょう。

「ご対応いたしかねます」を使った例文

「ご対応いたしかねます」を使った例文

・『申し訳ございませんが、パッケージを開封された場合、故障でない商品の交換にはご対応しかねます』
・『申し訳ありませんが、1週間の納期短縮はご対応いたしかねます。1日~2日なら可能性はあるかと存じますが、いかがいたしましょうか』

「ご対応いたしかねます」の類語や言い換え

「ご対応いたしかねます」の類語や言い換え

ここでの「対応」は、要望に対するもので、類語としては「受ける」を使えます。

従って「ご対応いたしかねます」は、「お受けいたしかねます」と言い換えることが出来ます。

また、意訳的に表現を替えて、「ご希望に添いかねます」と言い換えることも可能です。

まとめ

まとめ

「ご対応いたしかねます」とは、「対応することが出来ない」との意味の丁寧な敬語表現です。

上司や取引先の方や顧客から、要望や依頼をされた場合に、それの応えるのが困難な場合に、丁重に断る際の定型表現と言えます。

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