「一文無し」とは、所持金がないこと、所持金がない人
「一文無し」の解説
「一文無し」の解説
「一文無し」とは、所持金が全然ないこと、またその人という意味になります。
「無一文」「文無し」とも言います。
「一文」は、昔の貨幣の単位で、一貫の千分の一のことです。
他にごく少額の金銭、わずかな金額といった意味合いもあります。
今風にわかりやすく言えば「一円無し」といったところでしょうか。
つまり「一文無し」とは、わずかなお金である「一文」すら持っていないということですから、非常に貧乏であるといった状態を表すわけです。
「一文無し」の使われ方
「一文無し」の使われ方
「一文無し」は、所持金が全然ない、またその人という意味があります。
例えばお金を使い過ぎて金欠といった時に軽い感覚で「欲しかった楽器を買って、すっかり一文無しだ」と言うこともできますが、「失業して今日のご飯を食べるお金すらない」「会社経営が破綻して財産をすべて失った」という重たい意味で使うこともできます。
また他人に対して「一文無し」を使う場合は、甲斐性がない、貧乏人であるといった侮蔑的な意味合いも含んでいます。
「一文無し」の例文1
「一文無し」の例文1
「あんな一文無しと、大事な娘を結婚させるわけにはいかない!」
「一文無し」とは、お金がない、常に貧乏をしているといった意味合いがあります。
つまり、所持金がゼロではないにせよ、常に生活に追われている、借金があり貯金がないといった場合に使うことができるのですが、相手を見下している、侮蔑表現となりますので使い方には注意が必要です。
例文の場合は、経済力のない男性が娘を幸せにできるわけはないといった怒り、お金もないのに結婚とは生活を甘く見ているといった怒り、単純に父親としての嫉妬など、色々な感情が含まれていると言えるでしょう。
「一文無し」の例文2
「一文無し」の例文2
「妻の浪費と借金で、我が家は一文無しになっていた」
「一文無し」とは、所持金がない、わずかなお金すらないといった意味ですが、経営に失敗してすべてを失うといった意味合いでも使います。
例文の場合は、家計管理の失敗から、家の財産がなくなったということになります。
これはお財布にお金が一円も入っていないという意味合いではなく、貯金などまとまったものが全くない状態といった風に解釈できるでしょう。
「一文無し」の類語・言い換え表現
「一文無し」の類語・言い換え表現
「一文無し」と同じような意味合いがある言葉をいくつか紹介します。
「素寒貧」
「素寒貧」
「素寒貧」とは「すかんぴん」と読みます。
「素寒貧」は、所持金がまったくない状態という意味と、経済的に苦しい状態という意味があります。
「給料日前で、素寒貧さ」「我が家はいつだって素寒貧だが、節約生活をそれなりに楽しんでいる」などと、使います。
「破産」
「破産」
「破産」とは、財産をすべて失うことという意味です。
つまり「お金」にできるものが何もない状態ですから、借金が多額であっても支払い能力がありません。
たんなる金欠的な「お金がない」とは違うわけです。
「事業の失敗による破産」「破産した途端、仕事繋がりの人から縁を切られた」などと、使います。
「鼻血も出ない」
「鼻血も出ない」
「鼻血も出ない」とは、お金を使い切ってしまい、一文たりともないという意味があります。
よく使われる言い回しに「逆さに振っても、鼻血も出ない」「もう鼻血も出ない」などがあります。
つまり、お金を払いたいと本人が思っていたとしても、現状支払い能力がない、一円も払えないといった時に使います。
「あの男だけは信用したら駄目、逆さにしたって鼻血も出ないって有様だ」「もう、鼻血も出ない状態だが、借金の返済日は待ってくれない」などと、使います。
「おけら」
「おけら」
「おけら」とは、昆虫の「ケラ」の通称ですが、俗語としては「一文無し」のことです。
「パチンコにはまって、おけら」「おけらになるまで、課金するなんて馬鹿な奴だ」などと、使います。