「お元気でお過ごしのことと思われます」とは?ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

ビジネスなどあらたまった文章を書くときに、季節の言葉や気遣いの言葉はよく使います。

その1つが「お元気でお過ごしのことと思われます」です。

ただもっと適切な表現があります。

「お元気でお過ごしのことと思われます」とは?

「お元気でお過ごしのことと思われます」とは?

意味としてはわかりやすく、相手の体調を気遣って元気で過ごしているかを尋ねています。

忙しくて体調を崩していなかを伺い、相手を思いやっている心づかいが表れています。

体調だけではなく、取り巻く状況で問題はないかまで心配している意味も含まれています。

しばらく会っていない相手や、以前疲れていたり忙しかったりした相手などには、適した言葉になります。

「お元気でお過ごしのことと思われます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点

「お元気でお過ごしのことと思われます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点

相手を気遣う言葉ですが注意点もあります。

「お元気でお過ごしのことと」までは問題なく使えます。

しかし「思われます」は少し不自然で、より適切な言い回しがあります。

「思われる」には2通りの意味で使われます。

まず「思う」の敬語表現です。

このときに思っているのは相手です。

相手が思っていることを丁寧な言い方にしたものですから、思うの主体は自分ではありません。

「○○様が思われる通りです」 「お元気でお過ごしのことと思われます」では、元気で過ごしているだろうなと思っているのは自分ですから、敬語として使うのはマッチしません。

もう1つの使われ方が受動の意味です。

他人から思われているという意味で、敬語ではないので敬意や丁寧のニュアンスはありません。

「お元気でお過ごしのことと思われます」で当てはめると、自分が思っていることを受動にして伝えています。

間違いではありませんが、回りくどい印象になります。

「お元気でお過ごしのことと思われます」の正しい文章表現

「お元気でお過ごしのことと思われます」の正しい文章表現

「思われます」よりもふさわしい表現があります。

それが「存じます」もしくは「思います」で充分ビジネスシーンでも問題がありません。

「思います」を謙譲語にすると「存じます」となり、さらに謙譲語の意味合いを強めるには「存じ上げます」とすると最上級になります。

「お元気でお過ごしのことと存じ上げます」にすると、目上の人に心から気にかけている印象をもたせることができます。

ただ、「お元気でお過ごしのことと存じます」でも失礼はありません。

「お元気でお過ごしのことと思われます」を使った例文

「お元気でお過ごしのことと思われます」を使った例文

それでは実際にどんな流れで使われるのかを見ていきましょう。

・『春の訪れを感じるようになりました。○○様においてはお元気でお過ごしのことと存じます』
・『すっかり秋が深まってきた今日この頃、お元気でお過ごしのことと存じ上げます』

このようにビジネス文書の冒頭にもってくることがほとんどです。

「お元気でお過ごしのことと思われます」の類語や言い替え

「お元気でお過ごしのことと思われます」の類語や言い替え

相手の状態を訪ねているので、「元気」と限定しない別の言い方もできます。

例えば「いかがおすごしでしょうか」「おかわりございませんでしょうか」

相手の健康や状況を気にかけていることに変わりはなく、気持ちが伝わる点では同じです。

疑問形にする言いまわしだと、よりやわらかな印象を与えます。

まとめ

まとめ

ビジネス文書では本題に入る前に使われることが多い「お元気でお過ごしのことと思われます」ですが、スマートに聞こえる言いまわしは「お元気でお過ごしのことと存じます」がおすすめです。

相手の健康や取り巻く状況を気にしている言葉ですから、多くの人に、多くの場面で使える表現です。

気持ちよく後に続く内容をとらえてもらうためにも、まずは相手への気配りの言葉から始めましょう。

タイトルとURLをコピーしました