「ご心配には及びません」とは?
ビジネスにおけるメールや会話での使い方や敬語の使い方を徹底した解釈で以下に詳しく説明します。
「ご心配には及びません」とは?
「ご心配には及びません」とは?
「心配」は本来「物事の先行きが気になり、あれこれと心を悩むこと」「面倒をみたり世話すること」の意です。
つまり、「心配」とは「思い煩ったり不安に感じたりすること」「心を配って世話したり心遣いや配慮すること」を言います。
この「心配」という言葉に接頭辞の「ご(お)」を付けた語句が「ご心配」です。
接頭辞の「ご(お)」は敬語の意を表わしますが、敬語の種類は文脈によって尊敬語、謙譲語、丁寧語のいずれにもなります。
このフレーズにおける「ご心配」は相手が心配する行為に対して用いる表現のため、「ご心配」は尊敬語となります。
一般的に接頭辞の「ご(お)」は「ご心配」のようにひらがな表記ですが、畏まった文書では「御心配」と漢字表記することもできます。
よって、「ご心配には及びません」は「心配するほどのことではない」「問題ない」という意味で使用されます。
不安や気がかりを抱く必要はないと伝えて相手を安心させる目的で用いるケースが多くあります。
「ご心配には及びません」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご心配には及びません」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
このフレーズは相手から不安や気がかりを取り除き、心配しなくてよいことを納得させ安心してもらう時に使います。
例えば、あなたの上司が入院し、安否を気遣った連絡が入った場合にあなたは、「お気遣いありがとうございます。
課長の容体でしたら軽度の症状のためご心配には及びません」などの使い方をします。
この使い方だと「問題ない」よりも丁寧な表現となり、相手に対して失礼には当たりません。
「ご心配には及びません」の正しい敬語表現
「ご心配には及びません」の正しい敬語表現
「ご心配」は上述した通り尊敬語です。
また、「及びません」は動詞「及ぶ」の未然形「及び」に「ない」の丁寧語である「ません」を組み合わせた丁寧語です。
よってこのフレーズは正しい敬語表現といえます。
「ご心配には及びません」を使った例文
「ご心配には及びません」を使った例文
このフレーズを使った例文をご紹介します。
・『納期までには必ず間に合います。ご心配には及びません』
・『血圧が少し高いだけですので、ご心配には及びません』
「ご心配には及びません」の類語や言い替え
「ご心配には及びません」の類語や言い替え
このフレーズに類似した言葉や言い替えの一例を紹介します。
・『問題ありません』
・『順調に進んでいます』
・『ご心配なく』
・『ご心配なきよう』
まとめ
まとめ
このフレーズは、相手を安心させたり、気にする必要はないことを伝える際に使用する言いまわしです。
ただし、このフレーズを使っただけでは不安の解消ができないこともあるため、場合によっては安心できる理由や根拠なども一緒に伝えましょう。