ここでは「夫々」の使い方やその際の注意点、言い替え表現などを詳しく見ていきます。
「夫々」とは?
「夫々」とは?
「夫々」は、「それぞれ」と発音する言葉です。
それを漢字表記したものですが、そもそもこの表現を漢字にすることはほとんどなく、ビジネス文章ではまず使うことはありません。
それは、どのように読むのか分からないことがあるためで、漢字検定では準1級レベルです。
そのレベルの問題になると、いずれも一般のシーンではまず使われない難読漢字ばかりになるので、およそビジネスユースに向いているとは言えません。
この「夫々」もそのうちの1つで、文章に記載して使うことはまずなく、漢字の知識として覚えておく程度で構いません。
意味する「それぞれ」という言葉としては、複数存在するものの1つ1つ、何人か居るうちの1人1人といった意味になり、「それぞれに番号を振る」、「それぞれにアンケートをとる」などといった使い方になります。
「夫々」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「夫々」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
この「夫々」は、「夫夫」とも表記することができます。
「々」の字は前の漢字を続ける時の代わりになるため、例えば、「時々」も「時時」と表記することができ、そのような使い方の1つです。
しかし、「夫夫」とした場合もやはり一般的ではなく、余計にどのように読むのか、意味は何なのか分かりにくくなってしまいます。
そのため、「それぞれ」は無理に漢字では表記せず、平仮名で使うのが通例だと考えておきましょう。
遭えてそのような表現を使うことがある年配の人同士の手紙などではまま見掛けることがありますが、ビジネスを含めて通常の文章ではまず用いることはなく、覚えても自ら使うシーンはまずないと考えていいでしょう。
「夫々」を使った例文
「夫々」を使った例文
・『受験生夫々に回答用紙を配布してください』
・『当社の製品には夫々にシリアルナンバーが振られており、それが直接刻印されています』
「夫々」の類語や言い替え
「夫々」の類語や言い替え
・『其々』
こちらも「それぞれ」と読む言葉で、意味も平仮名の場合のままです。
こちらも用いられる機会はあまりありませんが、「夫々」よりは多く、堅い文章だと遭えてこのように使うこともあります。
また、「夫夫」と同様に「其其」としても構いませんが、そちらではあまり使われていないので、使うのであれば「其々」の形で用いてください。
まとめ
まとめ
「夫々」は、「それぞれ」を漢字で表記したものです。
意味もそのままですが、このように使うことはまずなく、類語として挙げた「其々」の方がまだ見掛ける機会があります。
よって、この言葉は漢字の知識として覚えておく程度に留めておいてください。