ビジネス特有の言葉は、普段の生活ではあまり使わないので、意味を熟知していないと間違ってしまうこともあります。
「ご考案いただき」も例外ではありません。
正しく理解して使うと、ワンランク上の表現ができます。
「ご考案いただき」とは?
「ご考案いただき」とは?
「考案」とはひと工夫して、さまざまな視点から考えて提案することを意味します。
パッと思いついたことではなく、熟考して深く考えることです。
その考案に「ご」を付けて相手に敬意を払っています。
「いただき」は「してもらう」の敬語表現ですから、相手が自分のためにわざわざ考えてくれたときの感謝を伝えています。
考案は深く配慮もしながら考えることですから、自分よりも知識豊富な人や、専門的な立場の人、さらに経験豊富な目上の人に使うと自然な敬語表現となります。
「ご考案いただき」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
「ご考案いただき」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点
考案は考えてもらい、それをアドバイスや提案してもらったときに適した表現です。
提案といって、例えば食事の日時の提案など深い思慮が不要なときに使うと相応しくありません。
自分のために、仕事のために、あくまでも専門的で具体的な提案があるときに使います。
仕事の進め方や取り組み方など、ビジネスシーンでは使われるシーンも想像しやすいでしょう。
また会話中にも使えますし、文書でもメールでも使うことも多いです。
注意としては「ご考案いただき」には、新たに考えだすというニュアンスがあります。
ですから、既に誰かが提案していたことを繰り返すときなどは意味が合わなくなってしまいます。
今回のために考えたというシーンに使うので注意しましょう。
「ご考案いただき」を使った例文
「ご考案いただき」を使った例文
では、具体的に例文を見て参考にしてみましょう。
・『新しいプロジェクトの進め方をご考案いただきありがとうございます』
・『ご考案いただきました通り、計画を遂行しております』
相手からの工夫の考えは基本的に丁寧に扱っている、感謝の気持ちを添える文章にすると、相手と気持ちよい関係を維持できます。
「ご考案いただき」の類語や言い替え
「ご考案いただき」の類語や言い替え
「ご考案いただき」はよく工夫して考える、提案するといった意味ですから、同じような意味で使える言葉はたくさんあります。
・『慮る』【おもんぱかる】
相手や周りのことを考えを巡らす、配慮するといった意味です。
「考える」よりもさらに親身に考えることです。
・『熟慮いただき』【じゅくりょ】
いろいろな角度からじっくりと考えるという意味があります。
まとめ
まとめ
「ご考案いただき」の意味自体は難しくありませんが、使う背景に気を配ることが大切です。
わざわざ今回のためにいろいろと考えてくれたという、ありがたい場面に使います。
使いこなすことで、ビジネス敬語が自然に使える社会人になりましょう。