「ご栄転おめでとうございます」とは？ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈

「ご栄転おめでとうございます」とは?

ビジネスメールや敬語の使い方を徹底解釈します。

「ご栄転おめでとうございます」とは?

「ご栄転おめでとうございます」における「ご栄転」は「栄転」に敬意を示す接頭辞の「ご」が付けられた言葉です。

ここで、「栄転」の読みは「えいてん」で、「職場や職務のポジションがこれまでよりも上がると同時に、転勤すること」を意味する言葉です。

したがって、「ご栄転おめでとうございます」は、「職場や職務のポジションがこれまでよりも上がると同時に、転勤されることになり、おめでとう」と祝意を表現する敬語表現となります。

「職場や職務のポジションがこれまでよりも上がること」は「昇進」と言いますが、この「昇進」は勤務地の変化が伴わない場合に使われます。

また昇進に関係なく、単に「勤務地が変わること」は「転勤」と呼びます。

単なる「転勤」に対しては、本社に戻る場合等の特別なケースには「おめでとう」と祝意を添えることはありますが、一般的には「おめでとうは使いません。

したがって、「ご栄転」に対して「おめでとうございます」との祝意が使われるのは、「栄転」における「昇進」と「転勤」の項目の中で、「昇進」に対して使われていると言えます。

「ご栄転おめでとうございます」のビジネスメールや会話での使い方や使われ方、使うときの注意点

「栄転」は先に記した通り、「昇進」と「転勤」の両方が行われる人事異動を指して使われる言葉です。

しかし、人事異動においては、もちろん「栄転」なのか「左遷」なのかは、明示されることはありません。

発表された人事異動に対して周囲の人が、「栄転」なのか「左遷」なのかを判断して使っている言葉に過ぎません。

例えば、「本社の課長」がある「支社の部長」となる場合、役職としては「課長」から「部長」に上がったので、一般的には「栄転」と思われます。

しかし、会社によっては小さな支社に異動する場合、その人の年齢を勘案すれば、体の良い「左遷」だと言うこともあります。

したがって、「ご栄転おめでとうございます」のフレーズを使う場合には、自社や相手の方の会社の出世コースなどを知った上で使用しないと、相手の方に対する強烈な嫌味となることもあるので、十分注意が必要といえます。

また正式に辞令が出ておらず、噂だけのタイミングで、このフレーズを使うことも、人為異動では何が起こるかは分からないので、禁物です。

「ご栄転おめでとうございます」を使った例文

・『本社部長へのご栄転おめでとうございます。今後もとご指導ご鞭撻の程、宜しくお願いいたします』
・『ご栄転おめでとうございます。色々ご指導いただき、誠にありがとうございました』

「ご栄転おめでとうございます」の類語や言い換え

「ご栄転おめでとうございます」は「ご栄転、お喜び申し上げます」や「ご栄転、お祝い申し上げます」等と言い換えることが出来ます。

まとめ

「ご栄転おめでとうございます」は、「職場や職務のポジションがこれまでよりも上がると同時に、転勤されることになり、おめでとう」と祝意を表現する敬語表現です。

「栄転」か否かは、もちろん人事異動で明示されるものではなく、周囲の人が判断して使っている言葉です。

したがって、「栄転」がどうかは微妙なケースも多く、使用する場合には十分な注意が必要です。