交わるは交わるでも、どのように交わるのかといった意味の違いがある「交錯」と「交差」。
この記事では、「交錯」と「交差」の違いを分かりやすく説明していきます。
「交錯」とは?
「交錯」とは?
「交錯」とは、いくつかのものが入りまじることを意味します。
一か所に複数の物が集まり混乱している様子が「交錯」で、その対象となる数が限定されることはりません。
その数が複数以上であれば、「交錯」を用いることができます。
そのため、「交錯」は、数が多くなればなるほど、複雑に入りまじった状態を表します。
「交錯」の類語には、「入り混じる」や「錯綜」、「混乱」、「紛糾」、「複雑化」などがあります。
「交錯」の使い方
「交錯」の使い方
「交錯」は、「交錯する」が主な使い方です。
そのほか、「交錯した事件」や「光と影の交錯」、「希望と不安の交錯」などといった言葉があります。
「交差」とは?
「交差」とは?
「交差」とは、2本以上の線状のものがある一点で交わること。
互い違いになることを意味します。
「交差点」がまさにその状態です。
基本的に2つ以上のものが一点で交われば、それは、「交差」ということができます。
「交差」の類語には、「クロスする」や「交わる」、「四つ角」などがあります。
「交差」の使い方
「交差」の使い方
「交差」は、「交差する」が主な使い方です。
そのほか、「交差点」や「立体交差」などといった言葉があります。
「交錯」と「交差」の違い
「交錯」と「交差」の違い
このように交わることを意味する「交錯」と「交差」ですが、その交わり方に違いがあります。
「交錯」は、いくつかのものが複雑に入り混じる状態を意味し「交差」は、2本以上の線状のものがある一点で交わることを意味します。
そのため、道路と歩道と2つのものが一点で交わる場所を「交差点」と呼ぶものとなります。
このように、交わる点が一点の場合は「交差」。
一点とは限らない場合は「交錯」となります。
「交錯」の例文
「交錯」の例文
・『受験当日の今日、僕の気持ちはやる気と不安が交錯した状態です』
・『情報が交錯するなか、どの情報が正しい情報なのか見極める必要がある』
・『裏切られた彼女に対し、愛する気持ちと憎しみが交錯している状態です』
・『学生時代を思い出すと、様々な気持ちが心の中で交錯します』
「交差」の例文
「交差」の例文
・『私の頭上で交差するような形で、2人で会話することはやめて頂きたい』
・『あまりにも、この道の混雑が解消されないため、ついに立体交差の計画が立ち上がりました』
・『駅を出てすぐの交差点を右に曲がれば、私のお店があります』
・『鉄道と道路が交差する場所は、どうしても渋滞が発生することが多くなってしまいます』
まとめ
まとめ
「交錯」と「交差」のポイントは、交わる点の数です。
一点の場合は、「交差」となり、一点とは限らない場合は、「交錯」となります。
同じ2つ以上が入りまじる、入り組むといった意味では同じような意味を持つ言葉ですが、その交わる点に大きな違いがあります。