「表す」と「現す」と「著す」の違いとは？分かりやすく解釈

この記事では、表すと現すと著すの違いを分かりやすく説明していきます。

表すとは?

「表す」【あらわす】とは、自分の頭の中で発想した考えや感じたときに心の中でわきあがる感情などを表情に出すという意味があります。

自分の意思を表すことはしっかりした決意を感じさせますので、人を説得する力があり、このような決意を表せる人は決めたことを最後までやり遂げられる強さがあることを表せます。

「自分の感情を踊りで表現する」「自分の意思を表す作品だ」と今の状態を分かりやすく表に出すときに使えば、相手によりその気持ちを伝えられる言葉になります。

表すの例文

・人々の感情をわかりやすく表す映像を作成した。

・この絵は私のやる気と情熱を表す作品である。

映像を作成すればよりわかりやすく人々が持つ喜怒哀楽を表して伝えられますし、絵も人の気持ちを表現するのに最適なものであり、その時代に生きた人の感情や流行を表すことができます。

現すとは?

「現す」【あらわす】とは、人の目にはっきりと見えて調べてられるように「正体を現す」という意味があります。

主に生物や得体の知れないものに使う言葉であり、見えなかった者の正体を現したとき誰なのか判明して驚きます。

また、人の体内にいる病気の原因がいくら調べても分からなかったのに、ふとした拍子に症状を現して病名が判明したという場合も「現す」という言葉が使われています。

そして、「本性を現す」と使うときは人の内側にある秘めたもう一つの顔を見せたとき意外な性格や考えであることが分かり、周囲に衝撃を与えるのです。

現すの例文

・まったく想像していなかった男が目の前に現れて腰を抜かす。

・いつもはおとなしい妹であるが、好みの男性が現れて本性を見せる。

思い描いていた者と違う人が姿を現したとき驚くその様子を言い表せる言葉となりますし、好みの相手と出会えばまったく違う自分が出てくることがあるのです。

著すとは?

著す【あらわす】とは、人々に自分の伝えたいことを「著者」とあらわし、書物にして発表し、多くの人にその内容を知らせるときに使います。

この「著す」には書くとの意味があり、書いた人を「著者」と言い表して本を世の中に広め、一人でも多くの人に読んでもらうことで人気の本となり、名作として世の中に残るわけです。

著すの例文

・彼が読む本は地球温暖化について詳しく知る人物が著すドキュメンタリー小説だ。

・名作と呼ばれる本を何冊も読み、人々の心を揺さぶる小説を著すために学ぶ。

小説を書くという意味がある「著す」は、自分が詳しく知る専門的な分野の本を書く人もいますし、名作と呼ばれる本を読むことで今度は書き手になるため書き方や表現方法を学ぶこともあります。

表すと現すと著すの違い

人の感情を伝えるため言葉や行動で表現するのが「表す」で、人の姿や得たいの知れない動く物体が目の前に出ることを「現す」と書き、自ら書いた本であることを明らかにし、社会へと出すときに使うのが「著す」という違いがあります。

また、感情や考えるなど人の気持ちを伝えるときに使う言葉ですが、「現す」という言葉は形や数字にも使える違いがあり、書物に使うのが「著す」と覚えておくといいでしょう。

まとめ

自ら考えた発想を表す芸術作品は人としても高い評価を得ることに繋がり、自分の知名度を高めることにつながりますし、小説なら独創的な物語の展開で著す書物は読む人を惹きつけて離しません。

近頃は自分の正体をあえて現さずに本を著し、ベストセラーになる書物もありますので、気になる人は調べて挑戦してみるのも楽しいものです。