「以前」と「依然」の違いとは?分かりやすく解釈

いつ、どんな時を意味しているのかといった違いがある「以前」「依然」

この記事では、「以前」「依然」の違いを分かりやすく説明していきます。

「以前」とは?

「以前」とは?

その時よりも前を指す言葉が「以前」です。

今よりも和えの時点を指し、現在からみて近い過去といった意味やある状態に達する前の段階といった意味もあります。

的確に言えば、1月1日以前の場合、1月1日は含まれます。

その一方、数値以外では、以前は、その時を含まない場合もあります。

例えば、「平成時代以前」となると平成時代は含まず、昭和時代から前の時代を表します。

そのため、数字を用いる場合とそうでない場合とでの使い方に注意が必要です。

「以前」の使い方

「以前」の使い方

「以前」は、「1月1日以前 」「明治以前」といったように時を表す使い方のほか、「以前より」「以前に比べ」「以前から」「それ以前」「以前の自分」などといった形でも用いられます。

「依然」とは?

「依然」とは?

もとのままの状態、前のままの状態を指す言葉が「依然」です。

そのものが同じ状態のまま、その人が同じ状態のまま、といったことを表す言葉が「依然」です。

「依然」は、良くも悪くも、もとのままの状態を意味するものとなります。

そのため、「今もなお」「現在も」「現在に至るまで」といった言葉に置き換えることができます。

「依然」の使い方

「依然」の使い方

もとのままという意味から、そのこと表す使い方が主な使い方となります。

「依然として」と用いる場合は、「依然として」変わらない状況を表します。

また、「依然○○です」といった形でも用いられます。

「以前」と「依然」の違い

「以前」と「依然」の違い

「以前」は、今より前や今よりも前の段階、状況といった時を表す言葉となります。

それに対し、「依然」は時を表す言葉ではなく、今までと変わらないといったことを表す言葉となります。

このように、時を表す言葉なのか、変わらないといったことを表す言葉なのかといった違いが、この2つの言葉にはあります。

「以前」の例文

「以前」の例文

・『この場所に家が建つ以前は、この辺り一面は田んぼでした』
・『以前会った時に比べ、甥っ子の身長がグンと伸びていて驚きました』
・『大切な書類なので、必ず締切日以前に郵送しておいてください』
・『25日以前に提出だった課題をすっかり忘れていました』

「依然」の例文

「依然」の例文

・『父の病状は、依然として変わらぬ状態が続いています』
・『お恥ずかしい話ですが、娘は依然変わりなく気楽な独身生活を満喫しています』
・『依然として不景気が続く中、どのように今の状態を乗り越えればいいのだろうか』
・『彼女に対する批判は、依然としてやむことはありません』

まとめ

まとめ

同じ読み方でも異なった意味を持つ言葉となるため、絶対に間違ってはいけない言葉です。

時を表す言葉なのか、変わらないといったことを表す言葉なのかをよく考え、特に「それ以前の問題」「それ依然の問題」といった形で間違う場合も多いため注意が必要です。

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