大きな事を成すためには計画を立て、適宜見直したり目的を達成させるために様々な手段を取る必要があります。
そう言ったことを「戦略」や「戦術」と言いますが、これらは意味や違いを把握できていないまま使われることも多い言葉です。
この記事では、「戦略」と「戦術」の違いを分かりやすく説明していきます。
「戦略」とは?
「戦略」とは?
「戦略」は最終的な目標に対して、達成のためどのように進めていくかという、大局的な視点で見た計画や方策です。
会社の利益を向上させたいという目的がある場合、利益を向上させるために売上を伸ばすのか、売上は維持した上でコストカットを狙うのかなど、幾つか方針の候補が出てきますが、この方針が「戦略」にあたります。
そのため具体的な内容ではなく、大まかな内容になっていることも多々ありますが、問題ありません。
「戦略」は目的達成を目指す上で最も重要な部分です。
「戦略」が決まっていない状態では、具体的に目的を達成するために何をすればいいのかも定まらず、経営や活動の方向性がブレてしまい、十分な結果を期待できません。
「戦術」とは?
「戦術」とは?
「戦術」とは目的を達成するための具体的な手段です。
売上を向上させるという「戦略」を立てた場合、知名度を上げるために広告を出す、割引セールで薄利多売を狙うなどが「戦術」になります。
十分な効果を発揮する良い「戦術」を行うためには、最終的な目標と「戦略」の上での目標を意識して「戦術」を決めることが重要です。
「戦術」は良くも悪くも手段でしかないので、成功したかどうかで計画の進行に影響があっても、計画の大本である「戦略」を左右することは基本的にありません。
もし「戦術」の結果「戦略」が揺らぐことがあれば、「戦略」自体や、「戦術」の選び方が間違っていたり、「戦略」にするべきことを「戦術」として扱っている可能性が高いです。
「戦略」と「戦術」の違い
「戦略」と「戦術」の違い
「戦略」は目標を達成するための大局的で大まかな方針であり、目標を達成するための具体的な方法が「戦術」になります。
実際に行動し、結果を生むのは「戦術」ですが、マネジメントする上では「戦略」を定めることの方が重要です。
大まかな方向性である「戦略」が決まれば、それを実現させるためにどのような「戦術」をとればいいかも見えてきます。
「戦術」が上手く行った時に大きな成果を出すには、他の「戦術」や要因と噛み合わせてより良い結果に導く「戦略」があるからこそです。
「戦略」は計画の一番上にある方針にあたり、「戦術」は「戦略」の下に目的達成を目指し実行する手段と考えれば、違いがわかりやすいでしょう。
まとめ
まとめ
効果が出るまでに手間がかかり、結果として長期的な時間がかかる「戦術」もあることが、「戦略」と「戦術」を混同させる原因でしょう。
目的へ近付くための方向性やコンパスが「戦略」で、実際に近付くための行動が「戦術」ということを理解しておけば、「戦略」と「戦術」を混同することはなくなるはずです。