この記事では、「克明」と「鮮明」の違いを分かりやすく説明していきます。
「克明」とは?
「克明」とは?
「克明」は、細かいことまでを事細かく記憶していることです。
要は、どうでもよいのでは?という細かいことまでを覚えている様子を「克明」と呼び、「克明」には、他にも、まじめで正直であるという意味もあります。
「鮮明」とは?
「鮮明」とは?
「鮮明」は、物事などをはっきりと覚えていることで、覚えている内容については、あまり細かくないです。
その上ではっきりと言う部分は、内容について詳しく証言できるというだけで、「克明」のように相手の様子がどうだったかなど、まったく必要性に感じない証言などをすることではないです。
よって「鮮明」は、単純にはっきりしていることのみを意味します。
「克明」と「鮮明」の違い
「克明」と「鮮明」の違い
「克明」と「鮮明」の違いは、物事があると仮定した場合、その物事を追求する姿勢が違います。
「克明」は、物事に対してどうでもよいことまでを記憶していますが、「鮮明」は必要なことのみをはっきりと記憶しているという違いがあります。
よって、目撃証言などであれば、「克明」は、証言を聞き出すまでにいらない話が入ることが多いです。
一方、「鮮明」は即座に話に入ることなので聞きたいことだけを聞き出すことができます。
「克明」の例文
「克明」の例文
・『この絵画は克明に当時の様子を描いている』
この例は、絵画が当時のどうでもよい様子までを詳しく描いているという例です。
「克明」は、詳しく記すことを意味し、内容がものすごく細かいので、この例ではどうでもよいのではないかという当時の様子までを詳しく記載しています。
「鮮明」の例文
「鮮明」の例文
・『この絵画は当時の様子を鮮明に描いている』
この例は、絵画が当時の様子をはっきりと描いているという例です。
どうでもよい描写は一切なく、必要な情報を絵画から得ることが可能なので、この例は、「鮮明」という言葉で、詳しい情報だけを提供している絵画だとなります。
まとめ
まとめ
「克明」と「鮮明」については、「克明」は、まじめで正直だという意味もあり、例を挙げますと、「人物を克明に描く」といえば、これは、人物をまじめに描くとも取れるし、人物のどうでもよいところまでを詳しく描くという意味にもなるのです。
一方、「鮮明」ははっきりとしたことのみを意味するので、絵画であれば、「鮮明に描く」は、はっきりした線でこの絵は何を描いているかをはっきりとわかるように表現をしているのが、「鮮明です」逆を返せば、この絵は何なのか分からないとなれば、「克明」でも「鮮明」でもなく、何か分からない絵というくくりで終わります。
よって、「克明」と「鮮明」の共通点については、両者は、物体が何であるかが分かっている場合、その物体がはっきりとなんであるかを示してないと両者は成り立たないのです。
何故なら、「克明」は描写するにおいてはっきりと形が分からないとどうでもよい場所まで描きこむことができません。
これと同じに、「鮮明」もはっきり描きこむことができないので両者は、物がなんであるかはっきりしてないと言葉が成り立ちません。