政治や政治関連で活動する人達を指す言葉として「官僚」と「政治家」と「閣僚」があります。
これらはそれぞれどんな人を指しているのでしょうか。
今回は、「官僚」と「政治家」と「閣僚」の違いについて解説します。
「官僚」とは?
「官僚」とは?
「官僚」とは、「一定の地位に就いている国家公務員」を意味する言葉です。
国家公務員の中でも「中央省庁に勤務し国の施策や政策に深く関わる役職に就いている人」を指して「官僚」といいます。
本来の「官僚」は「役人」や「行政府で働く人」を意味する「公務員」を指す言葉でした。
公務員とひとくちにいってもいろいろな役職がありますが「政府中枢に近く国家運営に携わる地位や役職に就いている公務員」つまり一握りのエリート公務員のことを「官僚」と呼んでいます。
「官僚」の中でも特別な試験を受けて採用された人が「キャリア官僚」です。
中央省庁のトップや園周辺の地位に出世する人はほぼすべて「キャリア官僚」が占めています。
「官僚」の例文
「官僚」の例文
・『優秀な官僚がいないと国が滅ぶというのは大げさではない』
・『官僚の多くは霞ヶ関で働いている』
「政治家」とは?
「政治家」とは?
「政治家」とは、「政治活動を専門に行う人」を指す言葉です。
一般的には選挙に出馬して議席を獲得し議員として活動する人を指しますが「政治家」というのは地位や役職に対して使われる呼称ではなく活動内容や活動姿勢で決まります。
選挙に出馬したが落選してしまい議席のない人や民間人として政治活動を専門に行っている人など議員ではない人も「政治家」に含まれます。
「政治家」の例文
「政治家」の例文
・『政治家を目指す人は年々少なくなっている』
・『弱者の立場に立って物事を考えられないなら政治家を目指すべきではない』
「閣僚」とは
「閣僚」とは
「閣僚」とは、「内閣を構成する大臣」を意味する言葉です。
一般的に「閣僚」という言葉は「大臣クラスの人」という意味で使われており、議院内閣制をとる日本では国会によって選出された総理大臣の指名で大臣が任命されます。
多くは国会議員が占めますが民間人から大臣に選出されるケースもあるため「閣僚」だからといって国会議員だとは限らず民間登用された場合は民間人が「閣僚」です。
各省庁のトップが「閣僚」ですが役職や地位は国によって異なります。
大臣クラスの人と同士が会談する場合は「閣僚」と限定せず「閣僚級」という言い方で大臣と同じ程度の地位を持つ代表同士の会談が行われます。
「閣僚」の例文
「閣僚」の例文
・『総理大臣が閣僚を指名する』
・『閣僚経験者の落選が続いている』
「官僚」と「政治家」と「閣僚」の違い
「官僚」と「政治家」と「閣僚」の違い
「官僚」と「閣僚」は身分や役職を意味する言葉ですが「政治家」は活動内容を示す言葉です。
「官僚」は政治ではなく行政に携わる人なので「政治家」ではありませんが「閣僚」は行政府の最高位であると同時に国会議員であることがほとんどなので「政治家」でもあります。
「官僚」の上に立つトップの上司が「閣僚」です。
まとめ
まとめ
「官僚」と「政治家」と「閣僚」は政治関連のニュースで頻繁に登場する言葉です。
一般常識として知っておくべき言葉なのでそれぞれの意味と違いを理解しておきましょう。