「ひとかたならぬ」を解説していきます。
知らないビジネス敬語を、正しく覚えていきましょう。
「ひとかたならぬ」とは?
「ひとかたならぬ」とは?
「ひとかたならぬ」は「一方ならぬ」と書きます。
「ひとかた」とは、ひとつの向きのこと。
この場合は「ならぬ」と打ち消しているので、並外れた度合いを表現しています。
「非常に」と同じような意味を持っています。
「ひとかたならぬ」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「ひとかたならぬ」のビジネスでの使い方や使われ方、使うときの注意点
「ひとかたならぬ」はお世話になった企業や個人の方に、お礼を伝える場合に使います。
「ひとかたならぬご愛顧」や「ひとかたならぬご高配」のように、感謝の気持ちを伝える熟語とセットで用います。
「ありがとうございます」や「厚くお礼申し上げます」のように、ご挨拶のフレーズを付け加えると、失礼なくまとまります。
会話文よりビジネス文書やメールで使用される改まった言葉です。
年末と年始の挨拶文句としても、重宝されています。
「ひとかたならぬ」を使った例文
「ひとかたならぬ」を使った例文
・『旧年中はひとかたならぬ、ご高配にあずかりました』
・『平素よりひとかたならぬご愛情を賜り、ありがとうございます』
・『本年中もひとかたならぬご愛顧をあずかり、御礼申し上げます』
「ひとかたならぬ」の類語や敬語での言いかえ
「ひとかたならぬ」の類語や敬語での言いかえ
「ひとかたならぬ」の言いかえとして「色々と」があります。
よく知っている相手に、気軽にお礼の気持ちを伝えたい場合に使います。
「この度は色々とお世話になりました」がひとつの例です。
「諸々」も「色々と」と同じように、様々な事柄をあらわします。
「ひとかたならぬ」の類似表現
「ひとかたならぬ」の類似表現
「ひとかたならぬ」と似ている表現に「ひとえに」があります。
「ひとえに」は、強調するときのフレーズです。
「ひとえに皆様のおかげです」のように、感謝の気持ちを伝えたいときに引用します。
「ひとかたならぬ」の敬語表現
「ひとかたならぬ」の敬語表現
さらに丁寧に伝えたいなら「格段の」を用います。
「格段の」とは、甚だしい状況を示しています。
ワンランク上のおもてなしを示す、恭しい表現です。
「日頃より格段のご高配を賜り、誠にありがとうございます」として使っていきます。
ビジネス文書の冒頭でも使える、覚えておいて損のない言い方です。
「ひとかたならぬ」の返答や返信例
「ひとかたならぬ」の返答や返信例
このフレーズは、こちらに対する感謝の気持ちを示しています。
「こちらこそ並々ならぬご愛顧を賜り、ありがとうございます」と返信して、丁寧にもてなしていきましょう。
年始の挨拶であれば「本年もよろしくお願いいたします」と結んでいきます。
まとめ
まとめ
「ひとかたならぬ」の意味と使い方を学びました。
この表現は年末や年始の挨拶で用いる、感謝の言葉です。
ひとつではない、多方向の恩を示しています。
正しい使い方を知って、ビジネスに生かしてみてください。