ネット上で広まっている言葉「自宅警備員」とはどのような異身なのでしょうか。
今回は、「自宅警備員」の意味と類似表現について解説します。
「自宅警備員」とは?意味
「自宅警備員」とは?意味
「自宅警備員」とは、「学業にも仕事にもつかず自宅にいる人」を意味するネットスラングです。
「自宅警備員」の概要
「自宅警備員」の概要
「自宅警備員」という言葉の誕生時期は定かではありませんがインターネット掲示板がにぎやかだった2000年代に誕生したとされています。
2003年には日本労働研究機構が就労も就学もしていない若者の支援政策について紹介していますが「自宅警備員」という表現が誕生したのはこの時期だとされています。
「自宅警備員」という言葉はインターネットの大手掲示板「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」が発祥だとされています。
学校にもいかず仕事にもつかず平日の昼間からネット掲示板にはりついてレスを返すような人を「自宅警備員」と表現したのが始まりです。
「自宅警備員」というヒョ有家ンが自称なのか多少7日ははっきりしていません。
学校にも仕事にも言っていない自分のことを自嘲気味に「自宅警備員」と表現したという説と、一日中パソコンの前に座ってレスを返しているだけの人を揶揄する意味で誕生したという説の2つが有力な説ですが明確な証拠は残っておらず真相は不明です。
なぜ「自宅警備員」というような言葉が誕生したのかについては「家事手伝い」を参考にしたという説が有力です。
学校を卒業後進学も就職もせず実家で親に養ってもらいながら家のことをしたり結婚相手を探したりする女性の肩書として昔から「家事手伝い」という言葉が使われていました。
同じような意味として「花嫁修行中」という表現もありますが立場としては学校にも仕事にも行っていない状態です。
ありていに言ってしまえば「無職」なのですが無職というのは響きが悪く外聞もよくないことから「家事手伝い」という造語が作られます。
女性には家事手伝いという呼び名があるのに男性にないのは不公平ではないかという意見が2ちゃんねる掲示板上であがり就学も就労もしていない男性を指す新語として「自宅警備員」が誕生した、というのがおおまかな流れです。
響きだけは立派な「自宅警備員」という名称ですが実質的には何もしておらず見せかけだけの言葉です。
いわゆる警備員とは異なり給料も発生しなければ業務もない単なる無職の人を指しています。
「自宅警備員」の言葉の使い方や使われ方
「自宅警備員」の言葉の使い方や使われ方
・『自宅警備員には自由な時間がいくらでもある』
・『会社を辞めたので今日から自宅警備員生活が始まる』
「自宅警備員」の類語や言いかえ
「自宅警備員」の類語や言いかえ
・ニート
「就学も就労もしておらずその意欲もない人」を意味する言葉です。
学校にも会社にもいかない人を指す言葉で「自宅警備員」という言葉が表しているのはこのタイプの人たちです。
・引きこもり
「自宅や自室に引きこもって外出を拒み世間との交流を断っている人」を意味する言葉です。
ずっと自宅で過ごしているという意味で「自宅警備員」に該当します。
まとめ
まとめ
「自宅警備員」というのは一見きちんとした肩書に聞こえますが単なるネットスラングにすぎない言葉です。
何の意味もない表現なので正式な場面で使うのは場違いです。
徐々に浸透しつつあるので意味は知っておいたほうがいい言葉ですが使う場合はTPOをよく考えましょう。