日本語には、同じような意味をもつ複数の言葉があります。
どれも同じような意味なので、つい深く考えずに文章や会話で使う人が多いのではないでしょうか。
しかし、正しく意味を理解して言葉を使うことで、洗練された日本語の印象を与えることができます。
この記事では、「あかるい」という意味を持つ言葉の中から、「明朗」「陽気」「朗らか」の3つの違いについてわかりやすく説明していきます。
「明朗」とは?
「明朗」とは?
「明朗」という言葉の意味は、明るくて朗らかな様子を表しています。
また、はっきりとしている、嘘やごまかしがないといった意味もあり、「明るい」「明らか」という意味が強調されている言葉です。
人物の性格を評する言葉だけではなく、「明朗会計」といったように事柄にも使うことができます。
「明朗」の例文
「明朗」の例文
・『彼は明朗な性格をしている』
・『このお店は明朗会計です』
「陽気」とは?
「陽気」とは?
「陽気」の言葉の意味は、天気・気候が明るく穏やかなこと、または人の性格や雰囲気などを表す言葉です。
「陽」という漢字は「太陽」を表しています。
天候を表す場合は、「太陽」が出ている気候であること、暖かく明るい天候を表します。
また、人物に使う場合は太陽のように暖かい、明るい、というイメージを与える言葉です。
「陽気」の例文
「陽気」の例文
・『今日はもうすっかり春らしい陽気ですね』
・『母は陽気な性格をしていて、周囲を明るい雰囲気にする』
「朗らか」とは
「朗らか」とは
「朗らか」の言葉の意味は、快活で明るい様子を表しています。
また、天候に使う場合は雲一つなく、カラっとよく晴れた様子のことです。
「朗」という漢字は「朗々とうたう」という言葉のように堂々としたというイメージがある言葉です。
「朗らか」の例文
「朗らか」の例文
・『道の向こうから朗らかな歌声が聞こえてきた』
・『空が朗らかに晴れている』
「明朗」と「陽気」と「朗らか」の違い
「明朗」と「陽気」と「朗らか」の違い
「明朗」と「陽気」と「朗らか」は、それぞれ「明るい」という意味があります。
それだけだと、どれもが同じ意味になりますが、それぞれ少しずつ「明るい」対象や、それ以外の印象を持たせる漢字が含まれています。
「明朗」には「朗らか」と同じ漢字が使われていますが、さらに「明るい」という漢字が組み合わさることで、もともと「朗らか」にある「快活」なイメージに「はっきりとした」という意味が加わります。
そうすることで、「明朗」は「あきらかではっきりとした」という意味が強くなるため、人物への印象だけではなく「嘘のないごまかしのない」という意味になります。
次に、「陽気」という言葉は、「太陽」の「陽」が使われていることから、同じ明るいでも、太陽のようにあたたかいイメージを与える言葉です。
まとめ
まとめ
「明朗」「陽気」「朗らか」の3つは、明るいという同じような意味を持っています。
しかし、漢字の成り立ちや言葉の印象によって、同じ「明るい」でも与えるイメージがだいぶ違ってきます。
どの言葉を選んで使うかで、文章や会話の印象もかなり違ってきます。
3つの言葉の違いをしっかり理解することで、正しい印象を与えることができるので、ぜひ使いこなしてみましょう。