「二枚舌を使う」とは？意味や使い方、例文や意味を解釈

この記事では、「二枚舌を使う」の意味を分かりやすく説明していきます。

「二枚舌を使う」とは?意味

「二枚舌を使う」とは、矛盾したことを言ったり、嘘をつく事を意味する言葉です。

ある事柄と、それに矛盾する事柄を二枚の舌を使い分けて話すイメージの言葉です。

矛盾する事を話すのは、前後の話す内容が矛盾している場合や、話す相手によって矛盾した事を話すなど、色々なケースに使われます。

「二枚舌を使う」の概要

「二枚舌を使う」と言う表現は、先に記載した様に、二枚の舌を使い分けて矛盾する事を話すイメージを良く表した比喩的な表現ですが、この慣用句は仏教用語が由来であると言う説が有力です。

仏教には、「口」「身」「意」の3つによって「十悪」がもたらされると言う考え方があり、その中で「口」による悪として「両舌」というのが挙げられています。

この「両舌」は単に嘘をつく事ではなく、話す相手によって矛盾する事を話し、その事によって、話した相手同士の仲を引き裂くとを意味するものです。

「両舌」の「両」の漢字は、「ふたつ」と言う意味があることから、「二枚舌」の言葉に変化したと言われているのです。

従って「二枚舌を使う」は、元々は話し相手によって、矛盾する事を話し、それによって他人同士の仲を引き裂くような行為を指していたものです。

それが広い意味で使われる様になり、話す相手によって矛盾する事を話すだけでなく、同じ人に話す場合でも、前に言った事と、その後に言った事が矛盾するケースでも使われるようになったのです。

また、意味の拡大と共に、矛盾する事を話した相手同士を引き裂くと言う意味が、現在では消失しています。

「二枚舌を使う」ことは、仏教用語で言われていたほどの、大きな罪では無くなっているのかも知れませんが、決して良い事とは言えないのは、現在も同じです。

「二枚舌を使う」の言葉の使い方や使われ方

「二枚舌を使う」は『政治家には二枚舌を平気で使う人が多く、信用できないのです。』や『彼女が私と親友のAさんに二枚舌を使ったことで、私とAさんに誤解が生じ、しばらく気まずい状態が続いてしまいました。』の様に使われます。

「二枚舌を使う」の類語や言い換え

「二枚舌を使う」の類語や言い換えとしては、「舌先三寸」や「風見鶏」や「嘘つき」や「支離滅裂」などが挙げられます。

まとめ

「二枚舌を使う」とは、矛盾したことを言ったり、嘘をつく事を意味する言葉です。

由来だとされる仏教用語では、話す相手によって矛盾した事を話し、他人同士の仲を引き裂く事を指していました。

しかし現在では、話す相手によって矛盾する事を言う場合だけでなく、同じ人に対して前に言った事と、その後に言った事が矛盾する場合にも広く使わる慣用句となっています。

「二枚舌を使う」と言う慣用句は、矛盾する事柄を、二枚の舌を使い分けて話すと言うイメージで、慣用句としての意味を、まさに比喩的に上手に表現した言葉だと言えます。