やさしいという表現は、いくつかあります。
この記事では、「簡潔」と「簡単」の違いを分かりやすく説明していきます。
ボキャブラリーの数を増やしていきましょう。
「簡潔」とは?
「簡潔」とは?
簡潔(かんけつ)とは、シンプルで無駄がないこと。
余計なものがなく、さっぱりしている様子です。
テストの問題文でよく見かける言葉です。
簡潔は「簡」と「潔い」が組み合わさった言葉です。
「簡」とは平安時代の、木の文書のこと。
荷物にくくりつけた木札を、簡とよんでいました。
そして「潔」には「すっきりしている」という意味があります。
つまり手短ですっきりとした様子が「簡潔」です。
手際よくまとめたものを、簡潔と言い表しています。
簡潔の使い方としては、次のような文があります。
「筆者の思いを簡潔にまとめてください」「ゼミの先輩から、もう少し簡潔な資料をつくるようにアドバイスを受けた」「彼の話はいつも簡潔でわかりやすい」簡潔には、論点が明確でわかりやすいという意味があります。
「簡単」とは?
「簡単」とは?
簡単(かんたん)とは、難しくないこと。
誰が見てもわかりやすく、手間がかからないものです。
思わず「やってみよう」と思えるものが「簡単」です。
簡単は「簡」と「単」から成り立っている単語です。
「単」は「ひとつ」という意味があります。
つまり色々な事柄が、複雑に入り組んでいない状態のこと。
そのため「簡単」はワンステップで済むような、たわいもないことを指します。
苦労と思わずにチャレンジできるもの、それが「簡単」です。
簡単の例文には、次のようなものがあります。
「できるだけ簡単な言葉で、説明してください」「定期テストの問題が、思ったよりも簡単だった」「彼女にすぐに真似できる、簡単レシピを教えてもらった」簡単とは拍子抜けするくらい、やさしいことです。
「簡潔」と「簡単」の違い
「簡潔」と「簡単」の違い
どちらも「簡」が付いているので、使い分けが難しいです。
「簡潔」と「簡単」の違いを、分かりやすく解説します。
・すっきりした文は「簡潔」、すぐ理解できるのは「簡単」
「簡潔」と「簡単」はどちらも、込み入っていないことです。
「簡潔」は「簡潔な文書」「簡潔な文章」というように、長い文章を短くするときに用います。
無駄を省いて、ポイントだけをおさえた文が「簡潔な文章」です。
それに対する「簡単」は、やすやすと出来ること。
分かりやすく整えてあるもの。
分かりやすいステップで利用できるものです。
「簡単なサービス」「簡単な仕組み」などと用います。
無駄なものがないのが「簡潔」。
難なくチャレンジできることが「簡単」です。
まとめ
まとめ
「簡潔」と「簡単」の違いを分かりやすくお伝えしました。
どちらも入り組んでいない文章や出来事に用いる表現です。
簡潔とは、すっきりして小ざっぱりしていること。
簡単とはすぐに分かること。
苦労を伴わなくても、出来ることです。
「簡潔」は長い文章を短くまとめるときに用います。
「簡単」は複雑ではない事柄を指します。
違いを知って、表現力をアップさせていきましょう。