この記事では、「芥川賞」と「直木賞」の違いを分かりやすく説明していきます。
「芥川賞」とは?
「芥川賞」とは?
「芥川賞」は、正式には「芥川龍之介賞」で、その芥川龍之介氏の文学的な功績を称えて創設された文学賞です。
その創設者は自身も文学作家の菊池寛氏で、1935年より、戦争の影響でそれが無かった1945~1948年を除き、毎年上期、下期の二回、選考により対象作品が発表されています。
対象になる作品は、無名、または新鋭の作家による新聞、及び雑誌(個人出版も含む)に発表された純文学作品で、該当者なしという場合もあり、2015年にはお笑い芸人の又吉直樹氏による「火花」がこれを受賞したことで話題になりました。
「直木賞」とは?
「直木賞」とは?
「直木賞」は、正式には「直木三十五賞」となり、こちらも菊池寛氏が創設した文学賞で、その名称は、当時のエンターテインメント作家だった直木三十五氏にちなんでいます。
「芥川賞」と同じく、1935年から年に二度発表があり、戦時中に中止されていた点と、該当者が出ないこともある点もそちらと同様です。
こちらの対象になる作品は、大衆文学で無名、新鋭の作家が主な対象になりますが、既に専業で広く活動している中堅作家が受賞したこともあり、「芥川賞」より広く門戸が開かれています。
また、「芥川賞」と同様に、新聞や雑誌に掲載された作品が対象になりますが、短編でも選考対象になる点がその「芥川賞」とは異なっています(「芥川賞」は、原則的に長編小説のみが対象となっています)。
「芥川賞」と「直木賞」の違い
「芥川賞」と「直木賞」の違い
「芥川賞」と「直木賞」の違いを、分かりやすく解説します。
「芥川賞」は、対象が純文学、「直木賞」の方は、エンターテインメント性の高い大衆文学が対象だという点が大きな違いになります。
その対象の違いから、この両方を同時に受賞することはできませんが、両方にエントリーされたことがある「作者」は、これまでに何人か存在しています。
まとめ
まとめ
「芥川賞」と「直木賞」は、このように違います。
どちらも受賞した作品は、すぐに店頭に並び、ヒットする傾向が高い為、新人作家にとって最大の目標となる賞だと考えていいでしょう。