この記事では、「付着」と「定着」の違いを分かりやすく説明していきます。
「付着」とは?
「付着」とは?
物が他のものにくっつくことです。
意図してくっつく場合と、意図せずにくっつく場合とがあります。
意図して行うものでは、フローリングの掃除に使用するモップがそれにあたります。
モップで床を拭くと汚れがくっつきます。
これを「モップに汚れが付着する」といいます。
汚れたところを拭けば、拭いたものに汚れがつくことはわかっています。
そのため、これは意図して行ったといえます。
汚れは意図せずについてしまうことがあります。
道を歩いていたときに、水たまりに足をつっこんでしまい、泥水がズボンに飛び跳ねました。
汚れをつけようと思ってはいなかったのに、ズボンに汚れがくっついてしまいました。
これも「汚れが付着する」といいます。
何かがくっついたことに気がつかないこともあります。
細菌は肉眼で見ることができませんが、そこらじゅうに細菌はいます。
細菌がついているドアノブを握れば、その手に細菌がくっつきます。
これを「細菌が手に付着する」といいます。
「付着」の使い方
「付着」の使い方
物が他のものにくっつくことを指して使用します。
くっついて欲しくないものがくっついたときに使われることが多いです。
たとえば、ゴミ、汚れ、細菌、血痕などです。
「定着」とは?
「定着」とは?
「定着」には3つの意味があります。
1つめは、一定のところにくっつく、落ち着いた状態になるです。
今にも取れそうという状態ではなく、ぴったりくっついていることをいいます。
物だけでなく、人がある場所やある位置で落ち着いた状態になることも意味に含みます。
新しい社員が何人か会社にやってきました。
すぐにやめてしまった人もいましたが、何年もその職場で働くようになった人もいます。
後者のような人は「職場に定着した」ということができます。
2つめの意味は、人々の間に広まってなじむです。
日本にはじめてファストフードが入ってきたときには、まだ不信感を持っていたり、なじめない人がいたことでしょう。
しかし、今ではファストフードを食べることは珍しいことではなくなりました。
これを「ファストフードが定着する」といいます。
3つめは写真で現像した画像を安定させることです。
「定着」の使い方
「定着」の使い方
くっついて落ち着いた状態になる、なじんだ状態になるといった意味で使用をします。
人にも物事にも使用されます。
「付着」と「定着」の違い
「付着」と「定着」の違い
2つの言葉は、くっつくという意味が似ています。
「付着」はくっつくという意味だけで、安定しているという意味は含まれていません。
「定着」はぴったりとくっつくこと、ある場所やある位置で落ち着いた状態になることです。
「付着」の例文
「付着」の例文
・『服にゴミが付着した』
・『ソファーに猫の毛が付着している』
「定着」の例文
「定着」の例文
・『ヴィーガン食が定着する』
・『自炊の習慣が定着する』
まとめ
まとめ
くっつくという意味が似ている2つの言葉ですが、意味合いが異なります。