この記事では、「現れる」と「表れる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「現れる」とは?
「現れる」とは?
「現れる」とは隠れていたものが姿を見せることです。
生き物でも生きていない物質でも、姿を見せたことは「現れる」と表現できます。
隠れていたものが姿を見せると言っても、それが隠れようという意思を持っていたかどうかは関係ありません。
逃げ隠れもせずただ堂々と歩いている生き物が、偶然誰かの位置からは隠れていただけで、そのまま見えるようになったことも「現れる」と言われます。
姿を見せた側から姿を見せることというニュアンスを持つこともありますが、見る側が探した結果見つかった時にもつかわれる言葉です。
身を潜めているという意味の隠れるではなく、あくまでも物陰に入っていて見えない状態を指す隠れるであり、視認できていない状態から視認できる状態になることすべてが「現れる」と言えるでしょう。
また今までなかった道具や概念などが新しく見つかることも「現れる」と言われることもあり、生きているかどうかは関係なく物質的なものが見えるようになったり、新しい概念的なものが知れ渡ることが「現れる」と言えます。
「表れる」とは?
「表れる」とは?
「表れる」とは隠れていたものが表面に出てくることです。
すぐに気付くことができないような問題点が時間をかけて発見されたり、直接目に見えない人の感情が表情や仕草によって表現されるというようなことが「表れる」と言います。
人の感情が例として挙げられやすいものの、感情がない物に関しても使われることがありますが、何かの内側にあったものが表層部に出てくるというようなニュアンスで使われるという共通点があります。
そのため「表れる」ものは感情であったり内部的な欠陥であったりと、物質的か精神的なものかは関係なく、何かの内面的なものが「表れる」という表現をされるものです。
「現れる」と「表れる」の違い
「現れる」と「表れる」の違い
「現れる」と「表れる」の違いを、分かりやすく解説します。
その場になかったものが出てくることが「現れる」で、見えなかったものが物の表面から見えるようになることが「表れる」です。
「現れる」は物質的なものや概念的なものが見たり確認でき状態になることですが、「表れる」は何かの内側にあり通常は見えていないものが、状態として確認できるようになることと言えます。
物理的には「現れる」は見えていなかった状況から始まり見えるようになるものですが、「表れる」の場合は何かが見えている状況から始まり、それの表面部分が変化することで見えるようになるというのも違いです。
自分と対象の位置関係や見識が変わることから起きるのが「現れる」であり、対象となるものの状態の変化によって起こされるのが「表れる」になります。
まとめ
まとめ
外見的なものが見える状態になるのが「現れる」であり、内面的なものが見える状態になるのが「表れる」と考えると、「現れる」と「表れる」の使い分けしやすくなるでしょう。
使い分けに悩んだら、物質的に見えるようになったことを表現したいのか、物質的ではない感情や問題点的なものということを表現したいのかで選べば問題ないはずです。