この記事では、企業の分社化における「スピンオフ」と「スピンアウト」の違いを分かりやすく説明していきます。
「スピンオフ」とは?
「スピンオフ」とは?
「スピンオフ」とは、社内の既存部門を別会社として独立させた企業のことです。
例えば、営業部門を別の会社にするような場合で、元の会社と業務的に密接しており、資本関係があることがこのように呼ばれる条件になります。
多くは100%出資の連結子会社という扱いになり、「うちの会社は○○のスピンオフで、配送部門が独立したものだ」のような使われ方をする言葉です。
具体的な例では、アース製薬の入浴剤部門がこの「スピンオフ」として独立し、現在ではバスクリンという名称の別会社として存在しており、アース製薬の100%子会社という関係になっています。
「スピンアウト」とは?
「スピンアウト」とは?
「スピンアウト」も同じく、社内の既存部門が独立した会社のことになる言葉ですが、こちらの場合は資本関係を持たせず、切り離してしまった会社だと解釈してください。
中には、内部での対立などから分社化したというケースもあり、そのような場合でも「○○からのスピンアウトで興した会社だ」のように使うことができます。
切り離したものの、その後に協力し合って仕事をすることありますが、対立からの分裂の場合は全く関係のない会社になってしまうことがほとんどです。
「スピンオフ」と「スピンアウト」の違い
「スピンオフ」と「スピンアウト」の違い
「スピンオフ」と「スピンアウト」の違いを、分かりやすく解説します。
「スピンオフ」は、元の会社から見て、その方がビジネス上で何かといい面がある(有利になる)と考えて行うものだと考えていいでしょう。
ですが、「スピンアウト」の場合、不採算部門を切り捨てたような時にも使われる言葉で、その部門が元の会社にとって、一時的にせよ必要が無くなったからこそ行われたと考えていいかも知れません。
まとめ
まとめ
「スピンオフ」と「スピンアウト」は、このように違う意味になります。
「スピンアウト」では、子会社という訳ではないので、後に全く別の会社と合併するといったことが行われる場合もあります。