「アテクシ」とは?意味や言葉の使い方、概要(元ネタ)など

ネットの掲示板などで見かける独特の表現として「アテクシ」があります。

日常生活ではまず耳にすることがないこの言葉は何を意味するのでしょうか。

今回は、「アテクシ」の意味と類似表現について解説します。

「アテクシ」とは?意味

「アテクシ」とは?意味

「アテクシ」とは、「わたくしを口語的に崩した一人称」です。

「アテクシ」の概要

「アテクシ」の概要

日本語は世界の言語でも類を見ないほど多様な一人称を有します。

「私」「僕」「手前」「拙者」「吾輩」どどれも自分自身の意味で使われる一人称です。

日本語の一人称に見られる特徴として「立場や属性により使う言葉が異なる」というものがあります。

英語の一人称は全て「I」です。

話し手が男でも女でも変わりませんし立場でも変化することはありません。

王様でも労働者でも自分のことをあらわすときは「I」という一人称を使います。

日本語は英語とは異なり立場や属性によって用いる一人称が異なります。

「僕」は若い男性が主に使い「あたし」は主に女性が使います。

天下を治めるトップの人間のみが使う「朕」や官職に就いている人のみが使う「本官」など限られた人しか使わない一人称も存在します。

日本語には豊富な一人称があることから崩したり変えたりして新しい一人称が作られることも珍しくありません。

「アテクシ」もそのような新しく誕生した一人称のひとつです。

「アテクシ」の元は「私(わたくし)」です。

私はかなりかしこまった一人称ですがそれを口語的に崩し砕けた言い方にしたのが「アテクシ」です。

元々は漫画や小説などフィクションの世界で誕生したとされる一人称で道化のようにふるまうキャラやオネエキャラによって使われていました。

一部の作品で登場していた「アテクシ」ですがネットの大手掲示板では「尊大な態度や傲慢なふるまいを指摘する皮肉めいた言い方」として使われるようになり、粗れ以降は一種のネットスラングとして定着しています。

現在では道化めいた一人称としての意味のほか鼻持ちならない様子を指摘したり自虐的に使ったりする用法が広まっています。

2013年に放送された「仮面ライダー鎧武」に登場するスキンヘッドでマッチョ、傭兵上がりのパティシエでオネエキャラという強烈な個性を持つ「凰蓮・ピエール・アルフォンゾ」が一人称として用いたことでイメージが一気に定着しました。

「アテクシ」の言葉の使い方や使われ方

「アテクシ」の言葉の使い方や使われ方

・『アテクシにはまったく身に覚えがございません、とヌケヌケとした態度で言い放った』
・『あんなアテクシ野郎を信用してはいけない』
・『アテクシは今日もサービス残業です、と自嘲気味につぶやく』
・『アテクシの気持ちはどうなるの、という嘆きの声が目立つ』

「アテクシ」の類語や言いかえ

「アテクシ」の類語や言いかえ

・ミー
「西洋かぶれの人間が使う一人称」です。

赤塚不二夫作の人気漫画「おそ松くん」に登場するおフランス帰りの鼻持ちならないキャラクター「イヤミ」が使っていた一人称で、そのような西洋かぶれの人間をやゆするときにも使います。

まとめ

まとめ

「アテクシ」はそれなりに古い言葉ですがニュアンスについては微妙に変化しています。

上手に使いこなしたいのならネットスラングとしての意味合いを正しく理解しておきましょう。

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