道路関係の話題で使われる独特の表現として「酷道」があります。
この言葉は何を意味するのでしょうか。
今回は、「酷道」の意味と類似表現について解説します。
「酷道」とは?意味
「酷道」とは?意味
酷道とは、「ひどい状態にある国道」を意味する言葉です。
「酷道」の概要
「酷道」の概要
「酷道」とは「国道」と「酷」を引っ掛けて造られたネットスラングです。
日本には国が指定した一般道路として「国道」が全国に整備されています。
国道というと一般的には立派で広くてきれいに整備された道路を思い浮かべますが、実際の国道は必ずしも整備されているものばかりではありません。
国道の多くは幹線道路や主要道路など都市部や都市間を結ぶ道路ですが全国にある国道の中には山道や隘路など自動車どころか人間が通るのも難しいようなひどい状況の道路も存在します。
そのような「とても国が指定した国道とは思えないひどい状態の道路」を指す言葉として誕生した造語が「酷道」です。
「酷道」に明確な定義はありませんが基本的には「とても国道とは思えない状態の国道」を「酷道」と呼んでいます。
ひどい道路と言っても酷さの内容はさまざまです。
路面状態が悪かったり狭かったりなど立派に整備された道路というイメージとは程遠い状態の国道をはじめ階段だったり細い路地だったりなど通行が困難な国道やがけ崩れなどの危険が伴う国道、途中で道が途切れていて通り抜けできない国道など広い意味でひどい国道が「酷道」です。
「酷道」ができてしまう敬意はいろいろありますが多いのは国道として整備する計画だった既存道路がたなざらしにされ工事が進んでいないケースです。
地方に元々あった細い道や狭い道を国道に指定し将来的にはきちんと整備して自動車が行き交う立派な道路にする、という予定だったものが資金や用地の問題で工事が一向に進まず「酷道」と呼ばれるほど酷い状態で放置されている道路は少なくありません。
道路状況がひどいことから利用者も限られますが、中には一部住民の生活道路として欠かせない存在になっている「酷道」もあります。
当初は道路状況のひどさを指摘し国道とのイメージギャップをあげつらうようなニュアンスで使われていた「酷道」ですが言葉の広まりとともに徐々に扱いにも変化が見られるようになります。
行きたくない場所、通りたくない未知の代名詞として使われてきた「酷道」ですが現在では全国各地の「酷道」を巡るマニアが誕生するなど一種の観光名所や珍スポットとして扱われるようになっています。
「酷道」の言葉の使い方や使われ方
「酷道」の言葉の使い方や使われ方
・『山間部には酷道が多い』
・『途中で階段になってしまう酷道』
・『国道なのに美穂そうなので酷道呼ばわりされている』
・『途中で未知が廃止され通行止めになっていることが酷道と呼ばれる理由である』
「酷道」の類語や言いかえ
「酷道」の類語や言いかえ
・びっくり道路
「思わず驚いてしまうような珍しい道路」を意味する言葉です。
2020年に大手地図会社ゼンリンがツイッターに投稿したハッシュタグ「#びっくり道路選手権」をきっかけに広まった言葉で全国にある珍しい道路を指します。
「酷道」が国道限定なのに対し、こちらは国道以外の道路も対象です。
危険な道路や使いづらい道路だけでなく変わった標識のある道路やユニークな名称の道路などさまざまな道路が含まれます。
まとめ
まとめ
「酷道」は酷い状態の国道を上手く表現した造語です。
認知は徐々に高まっておりネットや書籍だけでなくテレビで取り上げられる機会も増えています。
興味をお持ちの方はネットで情報を集めるだけでなく実際に足を運んでみるのもオススメです。