「ツケが回る」の解説
「ツケが回る」の解説
「ツケが回る」という慣用句の表現は、「悪いこと・いい加減なことをしたり無理を押し付けたりした際に、その場で何もなくても、後になってその報い(罰)を受けること」を意味しています。
「ツケが回る」は漢字で表記すると「付けが回る」であり、元々の意味は「ツケで飲食をしたり買い物をしたりすると、後から請求書が回ってきてきちんと支払いをさせられること」にあります。
「ツケが回る」の慣用句は、「悪事をしたりいい加減な仕事をしたり、無理を押し付けたりして、その場では何とかやり過ごすことができても、後になってその報い・罰を受けることになる」という意味合いを持っているのです。
「ツケが回る」の使われ方
「ツケが回る」の使われ方
「ツケが回る」の使われ方は、「自分が好ましくない行為(ごまかす行為)をしたりいい加減な仕事をしたり、無理を押し通したりして、その場では何もなくても、後になってその報い・罰を受けた場合」に使うという使われ方になります。
例えば、「若い頃に真面目に働かずに遊びほうけていたツケが回ったのです」や「中学生時代にいじめをしていたツケが回ったのか、今では自分が職場で居場所がなくなっています」といった文章で「ツケが回る」を使うことができます。
「ツケが回る」の例文1
「ツケが回る」の例文1
「ツケが回る」の例文を紹介して、その意味を解説します。
「きちんと年金保険料を納めていないと、老後にツケが回ることになります」
この例文は、「きちんと年金保険料を納めていないと、(その場では支払いを逃れられるかもしれませんが)老後に厚生年金・国民年金の給付を受けられないという形で報いを受けることになります」ということを意味しています。
「ツケが回る」の例文2
「ツケが回る」の例文2
「ツケが回る」の例文2を紹介して、その意味を解説します。
「いい加減な商売をしていたツケが回って、今ではお客さんが離れてしまい、お店は閑古鳥が鳴いています」
この例文は、「いい加減な商売をしていた報い(当然の結果)を後になって受けることになり、今ではお客さんが離れて、お店は閑古鳥が鳴いている」ということを意味しています。
「ツケが回る」の類語・言い換え表現
「ツケが回る」の類語・言い換え表現
「ツケが回る」の類語・言い換え表現として、「報いを受ける・罰を受ける・しっぺ返しを受ける・身から出た錆・自業自得・しわ寄せが来る・帳尻合わせを強いられる」などがあります。
「ツケが回る」という慣用句は、「良くないことをしてその場では何もなくても、後になって報い(罰)やしっぺ返しを受けること」を意味しています。
「自分の行いが原因となって当然の報いを受けることになる」という意味を持つ、「身から出た錆」や「自業自得」「しわ寄せが来る」も「ツケが回る」の類語になります。
「帳尻合わせを強いられる」も、「自分の行為の責任を取らせられる」を意味する慣用句です。
それらの意味合いから、「ツケが回る」と同じような意味を持っている類語・言い換え表現として、「報いを受ける・罰を受ける・しっぺ返しを受ける・身から出た錆・自業自得・しわ寄せが来る・帳尻合わせを強いられる」を挙げられます。
「ツケが回る」の対義語
「ツケが回る」の対義語
「ツケが回る」の対義語として、「先憂後楽(せんゆうこうらく)・善因善果(ぜんいんぜんか)・情けは人の為ならず・転ばぬ先の杖」などがあります。
「先憂後楽」の表現は「はじめに苦労をしてから、後で楽をする結果を得ること」を意味していて、「善因善果」は「良い行いをすれば、後になって良い結果を手に入れられること」を意味しています。
「情けは人のためならず」とは「人のために善行をすれば、回り回って自分にも良いことが起こること」を意味していて、「転ばぬ先の杖」は「後になって後悔しないために、前もって十分に注意して手立てをしておくこと」を意味しています。
それらの意味合いから、「ツケが回る」と反対の意味を持つ対義語として、「先憂後楽(せんゆうこうらく)・善因善果(ぜんいんぜんか)・情けは人の為ならず・転ばぬ先の杖」を挙げることができます。