この記事では、「充実」と「充足」の違いを分かりやすく説明していきます。
「充実」とは?
「充実」とは?
必要なものが十分に備わっている事を意味する「充実」。
「充実」の「充」には、みちる、いっぱいになる、といった意味があり、漢字そのままの意味としては、「実がいっぱいになる」となります。
その様子通り、「充実」という言葉には、いっぱいにつまり、十分である状態を意味するものとなります。
そのような意味から、「充実」の類語には、「充満」、「遍満」、「充溢」などがあります。
「充実」の使い方
「充実」の使い方
なにが十分に満たされているのかを示す使い方が多い「充実」。
例えば、「充実した生活」や「充実した日々」、「充実した試合」、「充実した経験」などとなります。
そのほか、「設備の充実」や「品揃えの充実」、「内容の充実」などといった使い方もあります。
「充足」とは?
「充足」とは?
十分に補い満たすこと、満ち足りていることを意味する「充足」。
つまる、いっぱいになるという意味の「充」と足りる、不足がない、といった意味の「足」が加わり「充足」となります。
漢字そのままの意味としては、「十分に足りている」となり、その漢字の意味通り、必要とされるものが十分に補われ満ち足りている状態を意味するものとなります。
そのような意味から、「充足」の類語には、「埋める」や「充たす」、「満足」、「占める」などがあります。
「充足」の使い方
「充足」の使い方
なにを十分に補い満たしているのかを示す使い方が多い「充足」。
例えば、「人員の充足」や「施設の充足」、「気持ちの充足」、「食料の充足」などとなります。
「充実」と「充足」の違い
「充実」と「充足」の違い
両方とも、満ち足りている、十分である、といった意味では、同じ言葉となりますが、その中身が少し異なります。
「充実」の場合、内容がいっぱいにつまっている状態で、足りないものがない状態を表します。
一方、「充足」の場合は、必要なものが揃っている、必要な数だけ揃っている、足りている、といった意味で、量や数において足りないところはないことを意味する言葉となります。
そのため、「充実」と「充足」では、同じ満ち足りている状態でも、その中身が少し異なります。
「充実」の例文
「充実」の例文
・『このお店は、品揃えがいつも充実しているので、買い物で困ることはありません。』
・『娘には、結婚し、充実した生活を送ってほしいと願っています。』
・『今日の会議は、非常に充実した内容で良かったと思う。』
・『今日の試合は、残念ながら負けてしまいましたが、内容としては非常に充実したものでした。』
「充足」の例文
「充足」の例文
・『どう考えても業務に支障が出るため、人員の充足をお願いします。』
・『子供たちのことを考えると、施設の充足は必要不可欠ではないでしょうか。』
・『最終確認したところ、お弁当が足りなかったため、急遽、充足してもらうように依頼しました。』
・『母を高齢者施設に入れる際、施設がどれほど充足しているか確認して決めました。』
まとめ
まとめ
「充実」と「充足」を置き換え使用することも可能ですが、より的確に使い分ける際には、以上のようなことに注意し使い分けることが大切です。