「サビ残」とは?意味や言葉の使い方、概要(元ネタ)など

労働関連の話題で登場する言葉「サビ残」とはどのような意味なのでしょうか。

今回は、「サビ残」の意味と関連用語について解説します。

「サビ残」とは?意味

「サビ残」とは?意味

「サビ残」とは、「サービス残業」の略で「残業代が支払われない残業」を意味する言葉です。

「サビ残」の概要

「サビ残」の概要

労働基準法では取り決められた勤務時間以外に働く時間外労働に対し扱い手当として割増賃金を支払うよう定めています。

しかし、一部の企業では労働者に時間外労働を課しておきながら所定の手当を一切支払わず無報酬で労働を強いる悪質な行為が見られます。

そのような「所定の手当が支払われない時間外労働」「労働者のサービスで行われる残業」であることから「サービス残業」略して「サビ残」と呼ばれます。

そもそも「サビ残」は違法行為です。

発覚すれば賃金未払のまま時間財労働を押し付けていた企業にはペナルティが与えられます。

実際に労働者から「サビ残」があるという訴えを受けて指導が入った企業は多く、労働基準監督署の指導により「サビ残」が改善され法律に則った割増賃金が支払われるようになったというケースも多く見られます。

本来は違法行為であるはずの「サビ残」がなぜなくならないのか。

それは労働者の立場が弱いからにほかなりません。

長引く不況の影響により就職先が限られる中で今の会社をクビになったら路頭に迷ってしまうと恐れる人は多く、なんとかして今の仕事を続けるために本来は違法であるはずの無償労働を引き受けざるを得ない状況が発生してしまうことで「サビ残」が起こります。

いわゆるブラック企業が社会問題として取り上げられるようになり社会の理解が進んだこともあって不景気のまっただ中にあった一時期と比べると「サビ残」がある企業は大幅に減少していますがまだまだ社員に無理を強いる企業は少なくありません。

「サビ残」とは本来労働者が受け取るはずの残業手当を企業が不正にかすめ取っているのと同じことです。

許されるべきではありませんし労働者に渡る富の総量が少なくなるという観点で見れば国家の経済状況にも悪影響を及ぼす問題行為です。

一刻も早い「サビ残」の一掃が望まれていますが、中にはやりがいが報酬だからという身勝手な理由により率先して「サビ残」する労働者も存在します。

そのような人がひとりでも職場にいると他の労働者も無償で時間外労働をしなければならない雰囲気がつくられてしまうことから「サビ残」の一掃には企業側の意識改革と同時に労働者側にも「サビ残」に関する教育を行う必要があります。

「サビ残」の言葉の使い方や使われ方

「サビ残」の言葉の使い方や使われ方

・『サビ残を押し付けてくる会社を退職する』
・『サビ残なしには成り立たない会社はきちんと潰れるべきだ』

「サビ残」の類語や言いかえ

「サビ残」の類語や言いかえ

・タダ働き
「報酬をもらわず無料で働くこと」を意味する言葉です。

「サビ残」もタダ働きの一種ですがその他にも無償の休日出勤や仕事を家に持ち帰って処理する行為なども含まれます。

・ブラック労働
「劣悪な環境で強いられる労働」を意味する言葉です。

長時間労働や過大なノルマと同様に「サビ残」もブラックの典型例です。

まとめ

まとめ

「サビ残」は会社に奉仕するという意識が強い日本独特の習慣です。

労働力を売ってお金を受け取っているという考えれば「サビ残」がいかにおかしなものであるかは明白です。

労働環境改善のためにも強い取り締まりと徹底的な規制が求められます。

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