「足りない」と「足らない」の違いとは?分かりやすく解釈

この記事では、「足りない」「足らない」の違いを分かりやすく説明していきます。

「足りない」とは?

「足りない」とは?

「足りない」は、足りるという言葉の否定語です。

言葉の登場については、江戸時代になり、意味は、現在で言う数が合わないという意味で使用されていました。

現在においても、「足りない」という言葉は数などが合わないことを示す言葉です。

「足らない」とは?

「足らない」とは?

「足らない」は、足るという言葉の否定です。

足るは、万葉集にも登場した言葉で歴史的に見れば、「足りる」よりも古い言葉になります。

なお、現在において「足らない」という意味は、過去の万葉集に詠まれていた、「足らない」と同じで数が合わないことや取るに足らないことを指します。

「足りない」と「足らない」の違い

「足りない」と「足らない」の違い

「足りない」「足らない」の違いは、万葉集という古い和歌集に詠まれていたか、江戸時代に定着した言葉であるかです。

万葉集に登場したのは、「足らぬ」という言葉で現在で言う「足らない」です。

一方、「足りない」は江戸時代に定着した物が少ないということを指す言葉になるため、両者の違いは言葉の意味は同じですが、登場した時系列が異なります。

「足りない」の例文

「足りない」の例文

・『何故、この商品の数が足らないのだろうか』
この例は、数が合わないことを示した例です。

この例では、「足りない」でも「足らない」のどちらを使用しても実はよく、違いを見せたいのであれば、どちらが古い言葉であるかだけを意識して使用すればよいです。

「足らない」の例文

「足らない」の例文

・『お皿が一枚足らない』
この例は皿が一枚少ないことを指します。

このお皿が足らないという人物は、万葉集側で使用されていた「足らぬ」という言葉に近い言葉を使用しているため、ひょっとしたらお年を召した方である可能性が高いです。

なお、皿屋敷の怪談話は、お皿の枚数が、「足りない」「足らない」なのかというお話がありますが、あの怪談話は、お皿が足りないとは実は、亡くなった亡霊となった方は述べておらず、恨めしいとしか実は言っていません。

その為、皿屋敷を落語家の方がお話しする際、「足らない」「足りない」のどちらを使用してもよいとされます。

まとめ

まとめ

「足りない」「足らない」の違いは、単に使用された時代が違うという点です。

「足りない」は、江戸時代に使われた言葉ですが、「足らない」は万葉集に詠まれた語句に登場し、「足らぬ」という言葉が変化した言葉になります。

その為、両者は登場した時代が違うというだけで基本どちらも同じ意味です。

その為、落語家の方が、皿屋敷のお話をした際、「足りない」というか、「足らない」というかで時代背景を無視しているのではないかと指摘することができ、万葉集に詠まれた時代の「足らない」を使用するのはおかしいということはできますが、話家側からすればどうでもよいことだと言われるでしょう。

つまりは意味が通じることの方が重要ですから、話家側からすればどちらを使用しても意味が通ればそれでよいのです。

タイトルとURLをコピーしました